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言語文化

明治書院

目次

明治書院版drilln
  • 1古文入門
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 宇治拾遺物語児のそら寝
  • 古文を読むために1歴史的仮名遣い 古語と現代語 五十音図
  • 宇治拾遺物語絵仏師良秀
  • 古文を読むために2文・文節・単語 品詞 古文の特徴 古語辞典の引き方
  • 十訓抄大江山
  • 古文を読むために3活用・活用形 動詞 形容詞 形容動詞 係り結び
  • 単元の言語活動1声に出して古文を読む
  • 2随筆
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 徒然草亀山殿の御池に
  • 徒然草大事を思ひ立たん人は
  • 徒然草奥山に猫またといふものありて
  • 徒然草花は盛りに
  • 徒然草【参考】つれづれなるままに
  • 古文を読むために4助動詞
  • 古文の窓1無常の世を生きる
  • 単元の言語活動2作者の主張を読み取る
  • 3物語1
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 竹取物語かぐや姫の生ひ立ち
  • 竹取物語かぐや姫の嘆き
  • 古文を読むために5助詞 注意をすべき言葉遣い
  • 古文の窓2古典文学と月
  • 単元の言語活動3月が詠まれた和歌を鑑賞する
  • 4物語2
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 伊勢物語芥川
  • 伊勢物語東下り
  • 伊勢物語筒井筒
  • 大和物語【読み比べ】沖つ白浪
  • 伊勢物語梓弓
  • 古文の窓3平安文学の恋
  • 単元の言語活動4視点を変えて、物語を書き換える
  • 5日記
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 土佐日記門出
  • 土佐日記阿倍仲麻呂
  • 土佐日記帰京
  • 男の文章と女の文章橋本治
  • 古文の窓4真名と仮名
  • 単元の言語活動5変体仮名を読む
  • 6物語3
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 平家物語木曽の最期
  • 平家物語【参考】祇園精舎
  • 古文を読むために6敬語 音便
  • 古文の窓5和文と和漢混交文
  • 単元の言語活動6人物の心情を想像して「木曽の最期」を脚本化する
  • 7近世の文学
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • おくのほそ道旅立ち
  • おくのほそ道平泉
  • おくのほそ道種の浜
  • 古文の窓6写本の本文ー「青々たり」と「草青みたり」
  • 玉勝間田舎に雅言の残れること
  • 単元の言語活動7歴史を再発見し、随筆を書く
  • 文学と芸能
    指導資料
  • 11 漢文入門
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • なぜ漢文を学ぶのか
  • 訓読の世界
  • 漢和辞典の使い方
  • 単元の言語活動1熟語の意味「創作」ゲームを行う
  • 12 故事成語
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 蛇足戦国策
  • 漢文の窓1中国の寓話
  • 朝三暮四列子
  • 断腸世説新語
  • 漢文の窓2現在も使われる故事成語
  • 単元の言語活動2故事成語を「五・七・五」で表現する
  • 2史伝
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 十八史略先従隗始
  • 十八史略鶏口牛後
  • 十八史略管鮑之交
  • 十八史略臥薪嘗胆
  • 中国英傑伝海音寺潮五郎
  • 単元の言語活動3登場人物の魅力を紹介する
  • 3詩文
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 春暁・[参考]春あけぼの・江南春・秋風引・江雪
  • 送元二使安西・勧酒・[参考]コノサカヅキヲ・涼州詞・静夜思
  • 春望・八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九
  • 富士山・烏児塞宮
  • 漢詩の手引き
  • 雑説
  • 春夜宴桃李園序
  • 名月――八月の詩一海知義
  • 単元の言語活動4漢詩漢文の表現の特徴をつかむ
  • 4思想
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 論語学問
  • 論語政治
  • 論語人生
  • 慎思録
  • 笑話出思録
  • 知るということ金谷 治
  • 単元の言語活動5『論語』の言葉を今に生かす
  • 【指導資料特別コラム】日本詩歌史
    指導資料
  • 1和歌・短歌
    単元解説
  • 和歌
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 万葉集
  • 古今和歌集
  • 後拾遺和歌集
  • 新古今和歌集
  • 和歌の修辞
  • 詩歌の窓 見立て
  • 深い学びのために
  • 短歌
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 正岡子規、与謝野晶子、若山牧水、石川啄木、斎藤茂吉
  • 斎藤史、寺山修司、春日井健、俵万智
  • 単元の言語活動1折句の技法を用いて、短歌を作る
    指導ガイド
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  • 2俳諧・俳句
    単元解説
  • 俳諧
    指導ガイド
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  • 松尾芭蕉
  • 与謝蕪村
  • 小林一茶
  • 俳句
    指導ガイド
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  • 正岡子規・高浜虚子・種田山頭火
  • 飯田蛇笏・久保田万太郎・水原秋桜子
  • 橋本多佳子・永田耕衣・西東三鬼
  • 中村草田男・山口誓子・富沢赤黄男
  • 星野立子・加藤楸邨・能村登四郎
  • 石田波郷・渡辺白泉・金子兜太
  • 飯田龍太・鷹羽狩行・高野ムツオ
  • 俳句の修辞
  • 俳句の英訳長谷川櫂
  • 単元の言語活動2HAIKUを鑑賞する
    指導ガイド
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  • 3近現代詩
    単元解説
  • 近現代詩
    指導ガイド
    教材一括ダウンロード
  • 小景異情室生犀星
  • およぐひと萩原朔太郎
  • 永訣の朝宮沢賢治
  • 【参考】人生の〈救い〉としての詩鮎川信夫
  • 汲む茨木のり子
  • 単元の言語活動3文語定型詩と口語自由詩を読み比べる
    指導ガイド
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  • お使いになる前に
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  • 指導資料 構成と内容・執筆者一覧
    指導資料 構成と内容・執筆者一覧
  • 単元の目標一覧
    単元の目標一覧
  • 学習課題ノート解答
    学習課題ノート解答
  • 古文編 品詞分解略号一覧
    品詞分解略号一覧
  • 教科書本文PDF
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  • 付録(ZIPファイル)
    原文データ(一太郎)
    PowerPoint板書例データ(近現代文編・おわりに)
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単元解説 指導計画案 教材のねらい 教材の詳細A 筆者・出典・参考文献 教材の詳細B 主題・構成 発問例と語句の研究 解説・鑑賞 参考 板書例 深い学びのために その他 原文 品詞分解 白文 訓読 現代語訳 テスト問題 漢字・語句問題 活動の詳細 ワークシート 振り返りシート 学習課題ノート 指導用資料一括ファイル
はじめに
小石を集める小川洋子
古文編
1古文入門
宇治拾遺物語児のそら寝
古文を読むために1歴史的仮名遣い 古語と現代語 五十音図
宇治拾遺物語絵仏師良秀
古文を読むために2文・文節・単語 品詞 古文の特徴 古語辞典の引き方
十訓抄大江山
古文を読むために3活用・活用形 動詞 形容詞 形容動詞 係り結び
単元の言語活動1声に出して古文を読む
2随筆
徒然草亀山殿の御池に
徒然草大事を思ひ立たん人は
徒然草奥山に猫またといふものありて
徒然草花は盛りに
徒然草【参考】つれづれなるままに
古文を読むために4助動詞
古文の窓1無常の世を生きる
単元の言語活動2作者の主張を読み取る
3物語1
竹取物語かぐや姫の生ひ立ち
竹取物語かぐや姫の嘆き
古文を読むために5助詞 注意をすべき言葉遣い
古文の窓2古典文学と月
単元の言語活動3月が詠まれた和歌を鑑賞する
4物語2
伊勢物語芥川
伊勢物語東下り
伊勢物語筒井筒
大和物語【読み比べ】沖つ白浪
伊勢物語梓弓
古文の窓3平安文学の恋
単元の言語活動4視点を変えて、物語を書き換える
5日記
土佐日記門出
土佐日記阿倍仲麻呂
土佐日記帰京
男の文章と女の文章橋本治
古文の窓4真名と仮名
単元の言語活動5変体仮名を読む
6物語3
平家物語木曽の最期
平家物語【参考】祇園精舎
古文を読むために6敬語 音便
古文の窓5和文と和漢混交文
単元の言語活動6人物の心情を想像して「木曽の最期」を脚本化する
7近世の文学
おくのほそ道旅立ち
おくのほそ道平泉
おくのほそ道種の浜
古文の窓6写本の本文ー「青々たり」と「草青みたり」
玉勝間田舎に雅言の残れること
単元の言語活動7歴史を再発見し、随筆を書く
文学と芸能
漢文編
11 漢文入門
なぜ漢文を学ぶのか
訓読の世界
漢和辞典の使い方
単元の言語活動1熟語の意味「創作」ゲームを行う
12 故事成語
蛇足戦国策
漢文の窓1中国の寓話
朝三暮四列子
断腸世説新語
漢文の窓2現在も使われる故事成語
単元の言語活動2故事成語を「五・七・五」で表現する
2史伝
十八史略先従隗始
十八史略鶏口牛後
十八史略管鮑之交
十八史略臥薪嘗胆
中国英傑伝海音寺潮五郎
単元の言語活動3登場人物の魅力を紹介する
3詩文
春暁・[参考]春あけぼの・江南春・秋風引・江雪
送元二使安西・勧酒・[参考]コノサカヅキヲ・涼州詞・静夜思
春望・八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九
富士山・烏児塞宮
漢詩の手引き
雑説
春夜宴桃李園序
名月――八月の詩一海知義
単元の言語活動4漢詩漢文の表現の特徴をつかむ
4思想
論語学問
論語政治
論語人生
慎思録
笑話出思録
知るということ金谷 治
単元の言語活動5『論語』の言葉を今に生かす
近現代文編
明治期の文語文と口語文
大つごもり樋口一葉
我牢獄北村透谷
敢えて同胞兄弟に望む清水豊子
怪談牡丹灯籠三遊亭円朝
浮雲二葉亭四迷
1近代1
羅生門芥川龍之介
【読み比べ】羅城門の上層に登りて死人を見る盗人の語『今昔物語集』
城の崎にて志賀直哉
単元の言語活動1フィクションの特性を話し合う
2近代2
待つ太宰治
うそとパン幸田文
写真班梅崎春生
単元の言語活動2作家の工夫を意識して文章を書く
3現代
青が消える村上春樹
離さない川上弘美
単元の言語活動3話し合うと何が起こるか確かめる
詩歌編
【指導資料特別コラム】日本詩歌史
1和歌・短歌
和歌
万葉集
古今和歌集
後拾遺和歌集
新古今和歌集
和歌の修辞
詩歌の窓見立て
深い学びのために
短歌
正岡子規、与謝野晶子、若山牧水、石川啄木、斎藤茂吉
斎藤史、寺山修司、春日井健、俵万智
単元の言語活動1折句の技法を用いて、短歌を作る
2俳諧・俳句
俳諧
松尾芭蕉
与謝蕪村
小林一茶
俳句
正岡子規・高浜虚子・種田山頭火
飯田蛇笏・久保田万太郎・水原秋桜子
橋本多佳子・永田耕衣・西東三鬼
中村草田男・山口誓子・富沢赤黄男
星野立子・加藤楸邨・能村登四郎
石田波郷・渡辺白泉・金子兜太
飯田龍太・鷹羽狩行・高野ムツオ
俳句の修辞
俳句の英訳長谷川櫂
単元の言語活動2HAIKUを鑑賞する
3近現代詩
近現代詩
小景異情室生犀星
およぐひと萩原朔太郎
永訣の朝宮沢賢治
【参考】人生の〈救い〉としての詩鮎川信夫
汲む茨木のり子
単元の言語活動3文語定型詩と口語自由詩を読み比べる
おわりに
大人にはわからない日本文学史高橋源一郎
単元の言語活動「自分の文学史」を作る
  • web国語の窓
    web国語の窓
  • 編修趣意書・内容の特色・シラバス案
    編修趣意書・内容の特色・シラバス案
  • 副教材のご案内
    副教材のご案内
  • お問い合わせ
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小石を集める小川洋子

導入
展開
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. これから学習する我が国の「言語文化」について、生徒に興味を抱かさせる。
  1. 題名と内容のつながりを確認しながら読み通す。
    文中の「小石」「宝石」という言葉に注意しながら、文章の中身を理解させる。
展開
  1. 筆者の言葉を辿り、本文の内容を理解する。知技主態
    「序」「破」「急」の流れと、教科書に載っている『竹取物語』「羅生門」などの具体例を通じ、集めた「小石」がいつか「宝石」になるという筆者の指摘に気づかせる。
    【評価】本文の通読を通じて、これから学習する我が国の「言語文化」について、興味を抱いているか、確認する。
 

古文入門

児のそら寝
絵仏師良秀
大江山
単元の言語活動1
印刷
目次
指導上の重点目標 学習活動
児のそら寝
導入
  1. 古典が親しまれてきた背景を考える。
  2. 歴史的仮名遣いに注意しながら音読する。
  3. 古文の基本的な学習の仕方を学ぶ。
  4. 主語と述語を対応させながら内容を正確に読み取る読み方を学ぶ。
  5. 場面の状況と登場人物の心情を把握する。
  6. 説話のおもしろさを味わう。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 日本の古典文学で、知っているもの、読んだことがあるもの(現代語訳も可)をあげる。どのような印象を持っているか、発表し合う。知技
    生徒が小・中学校で学んだ古典などをあげ、生徒の興味を喚起する。
展開
  1. 「児のそら寝」を音読して、歴史的仮名遣いの読み方に慣れる。(「古文を読むために1」を参照する)思判表
    歴史的仮名遣いについては、無意識に読めるものとひどく違和感があるものがある。その双方を意識させて読ませる。
  2. 本文中の意味のつかめない部分を抜き出し、古語辞典で意味・用法を確認する。(「古文を読むために1」を参照する)〔言葉と表現1〕知技
    古文特有の語や、現代語と形は同じでも意味の異なる語(古今異義語)を指摘させる。
  3. 現代語訳する。誰が、何をしたという関係をたどりながら、話の展開をつかむ。知技思判表
    「待ちけるに」「ひしめき合ひたり」「待ちけるかともぞ思ふ」などの主語を把握させる。
  4. 児の心情の変化を話の展開に即してまとめる。〔学習のポイント1〕
    思判表
    板書例
    場面ごとの様子をつかんだうえで、それぞれの心情を考えさせる。
まとめと発展
  1. 僧の笑いの意味について考え、話し合う。〔言語活動1〕主態
    話のおもしろさがつかめたか確認する。
  2. 歴史的仮名遣いと内容について理解できたか、確認しながら音読する。知技思判表
    語中・語尾の「は・ひ・ふ・へ・ほ」、ワ行の「ゐ・ゑ・を」、助動詞の「む」などを正しく読ませる。
  3. 重要古語の意味・用法を整理する。知技
    古語辞典を使って学習することを指導する。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート

絵仏師良秀
導入
  1. 歴史的仮名遣いの表記に慣れて、古文の音読を読み味わう。
  2. 現代語と古語の違いを知って、辞書等で調べながら読解することを学び、古文の学習法について手掛かりを得る。
  3. 登場人物の行動をたどりながら内容を理解する。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 絵仏師という仕事について説明する。
  2. 仏像・仏画について知っていることを発表し合う。知技
    生徒の興味を喚起する。資料集などを用いて画像を示してもよい。
展開
  1. 歴史的仮名遣いの読み方に注意して全文を音読する。(「古文を読むために1」を参照する)思判表
    範読や斉読を複数回試みる。本文で歴史的仮名遣いに該当する箇所をチェックさせて、なめらかに読めるようになるまで繰り返す。
  2. 本文中で現代語にない語、現代語と意味の異なる語などを指摘して、その意味を古語辞典で調べ、確認する。(「古文を読むために2」を参照する)〔言葉と表現1〕知技
    「あさまし」「わろし」「悪し」など重要古語の意味を古語辞典で確認する。
  3. 現代語訳する。この話に登場する人物の心情とその変化を、順を追ってまとめる。〔学習のポイント1〕知技思判表
    板書例
    どのような感情から人々が見舞いに訪れたか、良秀の答えを聞いて、人々の感情がどのように変化したか、順を追って整理させる。
  4. 良秀が絵を描くことに対してどのような考えを持っているかまとめる。思判表
    良秀の発した言葉や行動について、なぜそのようにしたのかを順を追ってまとめ、考える。
まとめと発展
  1. 絵を描くことに対する良秀の考え方についてどのように思うか話し合う。〔言語活動1〕主態
    結末の一文を手掛かりに、芸術作品とそれを生み出した良秀の人間性について話し合う。芥川龍之介「地獄変」と読み比べをさせて良秀の人間性について解釈を深めさせてもよい。
  2. 歴史的仮名遣いと内容について理解できたか、確認しながら音読する。知技思判表
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
大江山
導入
  1. 貴族の生活と和歌の関係を理解させる。
  2. 人物相互の関係と、各々の背景について大まかに把握させる。
  3. 和歌の修辞を理解し、話の内容に即した一首の意味内容をつかみ、小式部の機知を把握させる。
  4. 小式部と定頼の話を作者がどのように捉えているか読み取らせる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 百人一首に「大江山」の歌が採られていることを話題にする。
    便覧や辞書などに百人一首があれば参照する。かるたとして親しまれた歌の背景として、よく知られた話であることを解説する。
  2. 王朝貴族にとって和歌がどのような意義をもっていたかをとらえる。知技
    勅撰和歌集や歌合などについて説明し、日本の古典を読むうえで重要なとなる和歌についての興味を促したい。
展開
  1. 全文を音読する。(「古文を読むために1」を参照する)思判表
    会話や動作の主体に注意させる。読む前に、歴史的仮名遣いの文字に印をつけ、そこに注意しながら読むように指導するとよい。
  2. 重要古語の意味、用法を理解する。(「古文を読むために3」を参照する)〔言葉と表現1〕知技
    古語辞典を引く習慣を身につけさせる。用言の用法について理解させる。
  3. 現代語訳する。個々の人物の背景と、おかれている状況を把握する。知技思判表
    会話や動作の主体に注意させる。小式部内侍と母和泉式部について調べ、それぞれの人物の置かれている状況をつかませる。そのうえで、彼らの心情を理解させる。自分が「小式部」「定頼」の立場だったらと想像して、彼らの気持ちを推測させるのもよい。平安文学の理解に必要な「宮中」「後宮」「女房」などの知識を身につけさせる。
  4. 定頼の言葉と小式部の和歌に込められた意味をそれぞれ考える。〔学習のポイント1・2〕思判表
    板書例

    ❸の人物の背景と状況を参考にする。特に小式部の母の和泉式部が歌人として高い評価を受けていたということがポイントになる。
  5. 和歌の中の掛詞を説明する。知技
    日本語の特色の一つである「同訓異字」であることから、現代でも「しゃれ」として残っていることに気づかせる。
  6. 「かかるやうやはある」と定頼が言った理由を考える。思判表
    ❹❺を参考に、定頼の予想がどのように裏切られたのかを考えさせる。
  7. 作者の考えが書かれている部分を指摘し、内容をまとめる。
    「これはうちまかせて…」以下の最後の部分から、教訓的な話として伝えられたことを読み取らせる。
まとめと発展
  1. 「大江山」の和歌に用いられている掛詞についてまとめ、どのような点がすばらしいと考えられるのか、話し合う。〔言語活動1〕主態
    ワークシートや振り返りシートを活用し、「大江山」の歌に用いられた掛詞の意味を理解する前と話し合いの後で、「大江山」の歌への理解がどのように深まったか、自己評価する。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
単元の言語活動1 声に出して古文を読む
導入
  1. 歴史的仮名遣いの読み方のルールを理解する。
  2. 音読を繰り返し、滑らかな音読ができるようにさせる。
活動の詳細
     振り返りシートを配布する。
    活動の目的について説明する。

    1「古文を読むために1」を参照し、歴史的仮名遣いの読み方のルール1~4に当てはまる箇所を「児のそら寝」「絵仏師良秀」「大江山」の本文から、それぞれ指摘する。知技
    「古文を読むために1」に基づいて、古文を読む際に注意しなければならないルールとそのルールを適用する本文箇所をチェックする。ルビになっているところもルールの適用箇所かどうかを確認する。
展開
    2「古文を読むために1」の1歴史的仮名遣いの読み方のルール5に当てはまる箇所を「児のそら寝」「絵仏師良秀」「大江山」の本文から、それぞれ指摘する。知技
    1のルールと5のルールを二段階に用いている箇所に気をつける。
まとめ
    3グループを作り、「児のそら寝」「絵仏師良秀」「大江山」の本文を間違えた箇所で交代しながら、順に音読する。知技思判表主態
    グループでひとりずつ、説話三教材を順番に音読する。その際に間違えたところで交代するというゲーム的な要素を取り入れて、楽しみながら音読の練習ができるようにする。
    振り返りシート

    振り返りシートに記入する。

随筆

亀山殿の御池に
大事を思ひ立たん人は
奥山に猫またといふものありて
花は盛りに
単元の言語活動2
印刷
目次
指導上の重点目標 学習活動
亀山殿の御池に
導入
  1. 「徒然草」や作者兼好についての知識を発表させる。
  2. 作者の論の展開のしかたを読み取らせる。
  3. 作者の考え方、感じ方を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「徒然草」と作者兼好について既習事項を発表する。知技
    三大随筆のひとつであることや他の三大随筆を挙げさせる。また、作者兼好については出家遁世の身であることなどを押さえさせる。
展開
  1. 古語の意味・用法、文法事項に注意して現代語訳する。〔言葉と表現1〕知技
    用言の知識を確実なものにする。語の意味に関しては特に形容詞、形容動詞の意味を正しく理解し、そこから作者の価値観を捉えさせる。
  2. 二つの場面と作者の考察について、内容をまとめて理解する。〔学習のポイント1〕知技思判表
    板書例
    「大井の土民」と「宇治の里人」を描いた場面を二場面とし、それぞれから対応する言葉を抜き出しながら、整理していく。
  3. 「その道を知れる者」とはどのような人のことを言うのか、話し合う。〔学習のポイント2〕思判表
    道」という語の持つニュアンスを感じ取らせ、「名人」等と結びつけて理解させる。
まとめと発展
  1. 「その道を知れる者」にふさわしい人を、身近にいる人の中から選び、どのような点で「道を知れる」と言えるのか、発表させる。〔言語活動1〕思判表主態
    場面ごとの様子をつかんだうえで、それぞれの心情を考えさせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート

大事を思ひ立たん人は
展開
  1. 作者の論の展開のしかたを読み取らせる。
  2. 作者の考え方、感じ方を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「大事を思ひ立つ」ことを妨げるものを整理させ、まとめさせる。〔学習のポイント1〕知技思判表
    同じようなものはまとめて、大別させる。
  2. 「少し心あるきは」とは、どのような人か、話し合わせる。〔学習のポイント2〕知技思判表
    板書例
    「少し心あるきは」を正確に現代語訳することで考えやすくなる。
  3. 本文中の近所の火事の例の表現上の効果について考えさせる。〔言葉と表現1〕知技思判表
    火事の例で言いたいことを簡潔に捉えさせ、それが作者の最後の主張に果たしている役割を考えさせる。
まとめと発展
  1. 「少し心あるきは」はなぜ、「みなこのあらましにぞ一期は過ぐめる」のか、考えさせる。〔言語活動1〕思判表主態
    「少し心あるきは」がどのように行動するかを前に挙げられた例と合わせて考えると、理由を捉えやすい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
奥山に猫またといふものありて
展開
  1. 話の筋を追って現代語訳する。
  2. 登場人物の心情を捉える。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 古語の意味・用法、文法事項に注意して現代語訳する。〔言葉と表現1〕知技
    伝聞推定の助動詞「なり」に留意する。話の展開が追えるように現代語訳させる。
  2. 「猫また」のうわさを聞いて、法師はどのように思ったかを読み取る。〔学習のポイント1〕知技思判表
    板書例
    どのようなうわさがあったかをまとめておく。「思ふ」という動詞を手掛かりにそのうわさへの思いを読み取らせる。
  3. 「猫また」が現れた後の、法師の様子と行動をまとめる。〔学習のポイント2〕思判表
    現代語訳をもとに、法師の描写を丹念に追って行けばよい。
  4. 最後の一文の表現上の効果を考える。〔言葉と表現2〕知技思判表
    「おち」のある話なので、その「おち」を効果的にしている構成について考えさせる。
  5. 作者が法師をどのような人物として描こうとしているか、考える。〔言語活動〕知技思判表主態
    場面ごとの心情から、法師の人物像をまとめさせる。その上で仏道に励む者の一般的なイメージと比べるとよい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
花は盛りに
発展
  1. 作者があげた例に従って、作者の主張をまとめる。
  2. 作者の感じ方や考え方についてどのように思うか、まとめさせる。
  3. 随筆の特徴を捉えさせ、作品に興味を抱かせる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 古語の意味・用法、文法事項に注意して現代語訳する。〔言葉と表現1〕知技思判表
    係り結びや反語表現が作者の主張を効果的に見せていることに留意させる。
  2. 「花」「男女の情け」「月」のそれぞれについて、作者が好ましいと考えている状態をまとめる。〔学習のポイント1〕知技思判表
    板書例
    段落ごとに「花」「男女の情け」「月」と主題が分れているので、各段落を読みながらまとめさせる。一般的に好まれる状態と作者が好む状態とを対比的に捉えていくとまとめやすい。
  3. 「よそながら見る」とは、どのような態度か、読み取る。〔学習のポイント2〕思判表
    物事の鑑賞態度のまとめである。「片田舎の人」の鑑賞態度が対照項目として挙げられているのでそれを参考にまとめるとよい。
  4. 作者の立論のしかたの特徴を捉え、それをどのように評価するか考えさせる。〔言語活動〕主態
    反語の多用で、一般論を覆し、係り結びによって自分の主張を強調する作者のやり方を読み取る。その上で、作者の主張そのものややり方について自分の考えをまとめる。自分で何かを主張する際の参考点や注意点とすることができるとよい。
まとめと発展
  1. 各章段における作者の主張をまとめ、さらにそれに対する自分の考えをまとめる。思判表
    各章段で読み取った作者の主張を改めて読み直させ、それに対する意見をまとめさせる。
  2. 序段も参考にしながら、随筆の特色を理解し、作品内容の多様性に興味を持つ。思判表
    序段の内容を整理させ、随筆の本質を述べていることを理解させる。そのうえで、読み取った各章段の内容の多様さを理解させ、他の章段への興味を抱かせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
単元の言語活動2 作者の主張を読み取る
発展
  1. 作者のもっとも主張したいことがどこに書かれているかを読み取らせる。
  2. 作者の主張に取り上げ方を比べ、意見を交換する。
活動の詳細
    ワークシートと振り返りシートを配布する。
    活動の目的について説明する。

  1. 「亀山殿の御池に」「大事を思ひ立たん人は」で、作者がもっとも主張したいことが書かれている箇所を読み取る。知技
    「亀山殿の御池に」「大事を思ひ立たん人は」で作者が最も主張したい箇所をワークシートに抜き出させる。
  2. 本文中で作者の主張がどのように扱われているか、考える。思判表
    「亀山殿の御池に」「大事を思ひ立たん人は」で、作者がもっとも主張したい部分がどの位置に置かれ、全体の構成がどのように組み立てられているか、確認させる。
まとめと発展
  1. 「亀山殿の御池に」「大事を思ひ立たん人は」における作者の主張の取り上げ方を比べ、どちらが分かりやすいと思うか、意見を交換する。知技思判表主態
    なぜ、分かりやすいと思うのか、その理由を具体的に示して意見を述べる。
    ワークシート
    振り返りシート
  2. 振り返りシートに記入する。

物語1

かぐや姫の生ひ立ち
かぐや姫の嘆き
単元の言語活動3
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目次
指導上の重点目標 学習活動
かぐや姫の生ひ立ち
導入
  1. 「竹取物語」の概略を理解する。
  2. 内容にふさわしい音読をする。
  3. 古語の意味を正しくつかみ、内容を理解する。
  4. かぐや姫が人間と異なる点、現世とは異なる物語空間を味わう。
  5. 話の内容を整理し、登場人物の行動と心情を読み取る。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「竹取物語」について知っていることを発表する。知技
    何人かの生徒に発表させ、黒板に整理していく。
  2. 「竹取物語」の全体の構成・展開について理解する。
    ❶で整理した内容を使い、誕生・求婚・昇天の三部構成になっていることを理解させる。
展開
  1. 「かぐや姫の生ひ立ち」を音読する。思判表
    指名して、ゆっくり大きな声で音読させる。
  2. 教師の範読を聞きながら、大意を押さえ、解釈が難しい部分を指摘する。知技
    難解なところは少ないので、現代語と形は同じでも意味の異なる語(「うつくし」など)に注意させる。
  3. 古語の意味・用法、文法事項に注意しながら、現代語訳する。(「古文を読むために5」を参照する)〔言葉と表現1〕知技
    重要古語は辞書を使って意味を確認させる。
  4. 当時の風俗・習慣について理解を深める。思判表
    「髪上げ」「裳着」などの風習にどのような意味があったか説明する。
  5. かぐや姫が普通の人間と異なっているところを指摘する。〔学習のポイント1〕思判表
    現代語訳をしながら、ポイントを箇条書きにさせていくとよい。
  6. 翁のかぐや姫に対する行動、かぐや姫の様子を現代語訳を参考にまとめる。〔学習のポイント2〕思判表
    板書例
    現代語訳をしながら、ポイントを箇条書きにさせていくとよい。
まとめと発展
  1. 「五人の貴公子の求婚」について概略を聞き、物語の全体像をつかむ。
    「かぐや姫の嘆き」を読解・鑑賞するうえでも必要なので、生徒の興味を引くよう要点を説明しておきたい。
  2. 本文中から過去や完了の意味を持つ助動詞を探し、本文のどの位置に現れるか、確認させる。〔言語活動1〕知技主態
    「けり」「たり」「ぬ」「つ」の四つの助動詞ごとに、どのような文脈の中に現れるかを確認させ、助動詞の使い分けについて理解を深めさせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート

かぐや姫の嘆き
導入
  1. 「かぐや姫の生ひ立ち」からの経緯を理解し、物語の状況を把握する。
  2. 心情を表した会話文にふさわしい音読をする。
  3. 敬語や省略に注意して、内容を理解する。
  4. 登場人物の行動と心情を読み取る。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「かぐや姫の生ひ立ち」の後、五人の貴公子と帝の求婚を退け、最後に昇天に至る場面であることを知る。知技
    人名などにこだわり過ぎず、概略を説明する。
展開
  1. 「かぐや姫の嘆き」を音読する。思判表
    指名して、ゆっくり分かりやすく音読させる。
  2. 敬語や省略に注意しながら、現代語訳する。〔言葉と表現1〕知技
    言葉を補う必要のある箇所についてはきちんと指摘し、敬語については基礎的文法事項を解説する。
  3. かぐや姫の言葉を参考に、かぐや姫の悲しみの理由をまとめる〔学習のポイント1〕思判表
    月の都の人間で、帰らなければならないこと、それがうれしくないことを押さえさせる。
  4. 翁の心情の変化を読み取る。〔学習のポイント2〕思判表
    板書例
    翁の行動を押さえ、心情を考えさせる。
  5. 「月の都」と「この世界」との違いを考える。思判表
    時間のスケールの違いを押さえさせる。
まとめと発展
  1. かぐや姫の人間性がどのように描かれているか、「かぐや姫の生ひ立ち」と比較して考える。〔言語活動1〕知技主態
    非情で神聖な月世界の人が思いやりあふれる人間に成長していることに気づかせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
単元の言語活動3 月が詠まれた和歌を鑑賞する
導入
  1. 月の異名を調べさせる。
  2. 「百人一首」で月が詠まれた和歌を鑑賞させる。
  3. グループごとに担当した「持ち歌」について生徒自身が主体的に理解を深め、文章にまとめさせる。
  4. 「持ち歌」についてわかりやすく発表する。
  5. 発表や作品に対する感想を持たせ、各自で課題以外で月が詠まれた和歌を鑑賞させる。
活動の詳細
    ワークシートと振り返りシートを配布する。
    活動の目的について説明する。

    1月の呼び名を調べる。知技

  1. 「陰暦月齢表」(三五八ページ)を見て、日付ごとに月の呼び名がどのように変わるか、確認する。
  2. 「立待月」「居待月」「臥待月」の呼び名の意味を調べる。
    古語辞典、資料集などで、月の呼び名と月の出の時間帯の関係を確認させる。
  3. 「有明の月」とは、どのような月を言うのか、調べる。
    有明の月と呼ばれる月の日時だけではなく、文学的にどのようなイメージと結びついているかを確認させる。
展開
    2「百人一首」の和歌ア~ウについて、❶~❸の手順で鑑賞する。思判表

  1. 六つのグループを作る。グループA・Bのメンバーはア、グループC・Dのメンバーはイ、グループE・Fのメンバーはウを「持ち歌」とする。グループ内で「持ち歌」について、「現代語訳」「月がどのようなものとして詠まれているか」を話し合い、文章でまとめる。
    「持ち歌」の内容やポイントが伝わりやすいように文章を工夫する。
  2. グループを解体し、「持ち歌」ア・イ・ウのメンバーを必ず含む新しいグループを作る。新しいグループ内で、❶でまとめた各自の「持ち歌」についての文章を発表する。
    他の人の「持ち歌」についての発表を聞き、感想をメモする。
  3. ア~ウを比べた感想を新しいグループごとに発表する。
まとめ
    3「百人一首」の中から、ア~ウ以外で月が詠まれた和歌を一首選び、「月がどのようなものとして詠まれているか」について考え、鑑賞する。主態

    12の学習を踏まえて、各自が「百人一首」の中から月が詠まれた歌を一首選んで鑑賞し、和歌の中で月がどのようなものとして詠まれているかについての理解を深める。
    ワークシート
    振り返りシート

    振り返りシートに記入する。

物語2

芥川
東下り
筒井筒
梓弓
単元の言語活動4
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目次
指導上の重点目標 学習活動
芥川
導入
  1. 物語の中における和歌の役割確認し、歌物語を鑑賞する。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「伊勢物語」について調べてきたことを発表する。知技
    歌物語であることを確認させる。
  2. 主人公のモデルとされる在原業平について調べてきたことを発表する。知技
    国語便覧、系図などを利用させる。
展開
  1. 「芥川」を音読する。思判表
    韻律に注意させる。
  2. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現12〕知技
  3. 現代語訳し、段落ごとに内容を確認する。知技思判表
    「え得まじかりける」「盗み出でて」などの語句に注意させる。
  4. 男と女の境遇と事件の展開について考える。〔学習のポイント1〕思判表
    板書例
  5. 明かされた事件の真相について考える。思判表
    事件の真相として語られている内容について確かめさせる。
まとめと発展
  1. 「白玉か」の歌に込められた男の心情について考える。〔学習のポイント2〕思判表
    和歌が物語の頂点にあることを確認させる。
  2. 第三段落があることによる効果を話し合う。〔言語活動1〕主態
    第三段落があるのとないのとでは物語の印象がどのように変わるかを考え、整理させる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート

東下り
展開
  1. 登場人物の心情と和歌との関係に注意し、物語を鑑賞する。
  2. 三首に共通する心情を考える。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「東下り」を音読する。思判表
    韻律に注意させる。
  2. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現1〕知技
  3. 現代語訳し、段落ごとに内容を確認する。〔学習のポイント1〕知技思判表
  4. 「から衣」「駿河なる」の歌の修辞を確認する。知技
    修辞については脚注、「和歌の修辞」を活用されたい。
まとめと発展
  1. 男の心情の推移を「から衣」「駿河なる」「名にし負はば」の三首の歌を追って考える。〔言語活動1〕思判表主態
    「都」との関連において捉えさせる。
    板書例

    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
筒井筒
展開
  1. 和歌に表現された男と女の心情を把握し、物語を鑑賞する。
  2. 和歌に表現された女の心情と、それに対する男の行動を把握し、物語を鑑賞する。
  3. 「沖つ白浪」と読み比べをし、それぞれの作品の作風の違いについて考える。
教材の詳細(筒)
教材の詳細(沖)
深い学びのために
  1. 「筒井筒」を音読する。思判表
    韻律に注意させる。
  2. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現1〕知技
    「井」の持っていた意味などにも触れる。
  3. 現代語訳し、段落ごとに内容を確認する。知技思判表
    男と女の心情に注意させる。当時の結婚形態について触れる。
  4. 「筒井筒」「くらべこし」の歌に込められた男と女の心情を理解する。(「古文の窓3」を参照する)〔学習のポイント1〕知技思判表
    「筒井筒」という語の現代での意味にも触れる。
  5. 「風吹けば」の歌の修辞を確認し、女の心情を理解する。知技思判表
    女の人物像を具体的に描かせる。
  6. 大和の女と高安の女の詠んだ歌、振る舞いや性格について比較する。〔学習のポイント2〕思判表
    板書例
    それぞれの女が歌に込めた心情を読み取る。
まとめと発展
  1. 「筒井筒」と「沖つ白波」を読み比べ、作風の違いについて考察する。〔言語活動1〕主態
    グループを作り、「筒井筒」と「沖つ白浪」で描写が違う部分をあげさせる。
    テストを実施する。
    テスト問題(筒)
    テスト問題(沖)

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題(筒)
    漢字・語句問題(沖)

    原文(筒)
    原文(沖)
    現代語訳(筒)
    現代語訳(沖)
    品詞分解(筒)
    品詞分解(沖)

    学習課題ノート(筒)
    学習課題ノート(沖)
梓弓
展開
  1. 四首の歌に表れた男女の心情を読み取り、女の哀切な死を読み味わう。
  2. 女の死という結末について考える。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 梓弓とは何かを想像する。知技
    言葉から来るイメージを描かせる。
  2. 全文を音読する。思判表
    音読は単語を意識させ、和歌は韻律にも注意させる。範読を聞かせた後、単独読みや一斉読みなどをさせる。音読を聞く態度も養わせたい。
  3. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現1〕知技
    四首の枕詞・序詞、「わぶ」「うるわしみす」「よる」「かぬ」の意味を辞書で調べさせ、古語と現代語の意味の違いに着目させる。「かなし」「いたづらに」など、主題にかかわる語句の意味にも注意させる。また、係り結びの用法を確認させ、女の困惑した心情を強調していることに気づかせる。
  4. 現代語訳する。知技思判表
    三人(男(夫)・女・新しい男)の関係を明確にしたうえで、物語の流れをつかませる。
  5. 四首の歌を解釈する。思判表
    女・男それぞれの心情を読み取り、解釈に生かさせる。
  6. 男の歌に表された何が、女の気持ちを変化させ、後を追わせたのかを考える。
    男(夫)の女への思いやりが、新しい男と生きようとしていた女に、男との深い愛を思い起こさせたことに気づかせる。
  7. 血文字で歌を書きつけた女の心情を考える。
    女の情の深さ、無念さ、諦念などを読み取らせる。
  8. 女の死という結末の印象を話し合う。〔言語活動1〕主態
    女の死が必然のものとして感じられるのは、生の純粋さ、燃焼度の高さによることを気づかせる。女の生きる世界は男との過去でしかなく、死をもって終わることしかなかったことを理解させる。
  9. 女(男)の生き方について考える。思判表
    板書例
    〝もし自分が女(男)だったら〟と仮定した短い感想文を書かせて、それぞれの心情をより深く読み取らせる。それぞれの感想文を発表し合い、さらに考えさせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
単元の言語活動4 視点を変えて、物語を書き換える
導入
  1. 「女」の視点で描かれている「梓弓」を「男」の視点に書き換える。
  2. 立場の異なる登場人物の視点で物 を捉え直し、物語への理解を深める。
活動の詳細
    ワークシートと振り返りシートを配布する。
    活動の目的について説明する。

    1「梓弓引けど」「あひ思はで」のそれぞれの歌を詠んだときの「女」の心情を、表の中に整理する。思判表
    和歌の前までの物語のストーリーを踏まえたうえで、二つの和歌に込められた女の心情を考える。
展開
    2「梓弓引けど」「あひ思はで」のそれぞれの歌に対して、「男」はどのような心情を抱いたかを想像し、表に書き込む。思判表主態
    「女」の二つの和歌に対して、それを元の男が目にしていたらどのような気持ちを抱くのかを想像してみる。その際に1で考えた和歌に込められた「女」の心情も参考にする。

    3「男帰りにけり。」以下を「男」の物語に書き換える。思判表

  1. グループを作り、ひとりひとりが考えた「男」の心情についてグループ内で発表し、意見をまとめる。
    グループを作った後、それぞれで元の男の心情を考える。個人の作業終了後、場面ごとに心情を検討し、グループの意見をまとめる。
  2. グループでまとめた意見に従って、「男」の心情に基づいた「男」の行動を考える。
    物語では大まかな行動しか示されていないので、もう少し詳細な行動や心理を付け加えて行く。
  3. 「男帰りにけり。」 六九・11 以下を「男」の視点の物語に書き換える。
    「男帰りにけり」以下の部分は「女」の描写しかない。それと並行している元の男の物語を、現代語でよいので書いていく。
まとめ
    4「男」の視点の物語を発表する。知技思判表主態
    視点を変えるという考え方があることに気付かせることを重視したい。
  1. グループでまとめた「男」の物語を発表する。
  2. 発表を聞いて、共感できる点をあげる。
    それぞれのグループの発表を聞いて、共感できる点をメモさせる。その中で自分たちが考えられなかった行動や心情があった場合にはその妥当性を検討させる。
  3. ワークシート
    振り返りシート

    振り返りシートに記入する。

物語3

木曽の最期
単元の言語活動6
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目次
指導上の重点目標 学習活動
木曽の最期
導入
  1. 物語の背景となる時代、登場人物とそれぞれにかかわる人物の関係、彼らの立場、置かれている状況を把握する。
  2. 敬語を理解する。
  3. 全文を正確に音読する。
  4. ビジュアル的イメージを描きながら読む。
  5. 義仲と巴・兼平の互いを思う気持ちを読み取る。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 源平の合戦について、知っていることをあげる。
    中学の歴史で習ったことや、アニメ、漫画、ドラマ化されたものなどから、知っている人物名を挙げさせる。
  2. 源平の合戦の経緯を説明し、ここではだれとだれが戦っているのかを明らかにする。
    生徒の歴史の知識に補足説明をし、ここでは源氏同士の戦いであることを確認しておく。
  3. 「平家物語」の中で木曽義仲はどのような武将として描かれているか調べる。知技
    「俱利釈羅落」「猫間」など、義仲の異なる面が描かれているところを紹介し、比較しながら読むよう指示する。
展開
  1. 「古文を読むために6」を参考にし、頻出の敬語の意味と用法、その他の重要語句を古語辞典で調べる。〔言葉と表現1〕知技
    本文中に敬語が多いので、スムーズな読みと理解のために解説をしておく。「のたまふ」「申す」「おぼしめす」「候ふ」「給ふ」他に「奉る」「おぼゆ」「さす」など。多義語は文中での意味をよく考えさせる。
  2. 音便や敬語の読み方に注意し、全文を正確に音読する。〔学習のポイント1〕知技思判表
  3. 義仲の装束や物の具について調べ、合戦のイメージをつかむ。
    近代戦と異なり、鎧・甲・太刀などが華やかなことに注意させる。
  4. 義仲についての記述と巴・兼平についての記述をそれぞれ文中から抜け出し、そこに表れている心情を読み取る。〔言語活動1〕思判表主態
    ㈠巴との別れのとき
    ㈡主従二騎になったとき
    ㈢義仲と兼平がそれぞれの、最期を遂げたとき以上の部分に、どのような気持ちが表れているか、考える。
    板書例
    巴に対しての義仲は、相手を思いつつも表向きは名誉を重んじる大将であり、巴は女性でありながら最後まで戦いの人として描かれている。また、義仲と兼平は、共に相手のことを思っての言動であるが、義仲はもはや大将ではなく一個人に戻って兼平に相対しているのに比べ、兼平はあくまで義仲を英雄のまま死なせたいという態度をくずしていないことを読み取らせる。
まとめと発展
  1. 義仲と兼平の人物像をまとめ、そのように描かれた背景について考える。
  2. 語り物の文章の言葉遣いや調子を味わう。
  3. 物語全体を流れる思想を理解する。
  1. 前の時間にまとめた義仲と巴・兼平についての記述から、これらがどのような人物として描かれているか考える。また、彼らの言動の中で共感するところがあるか話し合う。主態
    「平家物語」が語り物という形で大衆に親しまれてきたことを踏まえ、大衆の求める英雄像について考えさせる。
  2. 音便や文の調子に注意しながら、内容をふまえて朗読する。知技思判表
    内容の理解が、なめらかな読み、文章を味わうことにつながるような朗読を指導する。
  3. 「木曽の最期」から読み取れる「諸行無常」「盛者必衰」について考える。思判表
    冒頭の「祇園精舎」で物語全体を貫く思想が提示され、その後に実例が語られるという構成になっており、「木曽の最期」もその実例の一つであることを理解させる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート

単元の言語活動6 人物の心情を想像して「木曽の最期」を脚本化する
導入
  1. 脚本化して演じることで、登場人物の心情を深く理解させる。
  2. ナレーションを加えることで本文に省略されている描写を解釈させる。
  3. グループ発表に対して、自分の意見や感想を持たせ、相互評価や自己評価をさせる。
活動の詳細
    ワークシートと振り返りシートを配布する。
    活動の目的について説明する。

    1担当するシーンと役割分担を決める。

  1. グループを作り、次のA~Cから一つずつ担当するシーンを決める。
    シーンA「義仲と巴の別れ」
    シーンB「義仲を励ます兼平」
    シーンC「義仲と兼平の最期」
    クラスの人数によっては一シーンを担当するグループが二つになってもよい。
  2. 義仲役・巴役・兼平役・ナレーション役・演出などの役割分担を決める。
    グループ内で必ず何かの役割を持たせるようにする。
展開
    2「せりふ」と「ナレーション」を考え、脚本を作る。知技思判表

  1. グループ全員で話し合い、登場人物の「せりふ」を考える。
    「木曽の最期」の会話文を参考にするが、登場人物のさまざまな心情を想像して、本文には書かれていない表現を補ってもよい。
  2. 場面の説明など、「せりふ」だけでは伝わりにくい要素を補足説明する「ナレーション」を考える。
  3. せりふ」と「ナレーション」を脚本にまとめ、読み合わせをする。不自然な「せりふ」や、伝わりにくい「ナレーション」の表現がないか確認する。
    ワークシートを活用し、各登場人物の「せりふ」と「ナレーション」とを分けて書く。
まとめ
    3完成した脚本を基に演じる。主態

  1. グループごとに脚本を輪読して、発表する。「せりふ」の担当者は、登場人物の心情を想像し、感情を込めて読む。
  2. ほかのグループの脚本のよかった点をあげる。
    他のグループの発表の感想を書かせて、交換させてもよい。
  3. 振り返りシートに記入する。
    ワークシート
    振り返りシート

近世の文学

旅立ち
平泉
種の浜
田舎に雅言の残れること
単元の言語活動7
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目次
指導上の重点目標 学習活動
旅立ち
導入
  1. 作者と「おくのほそ道」について概要を理解する。
  2. 繰り返し音読し、俳文に特徴的な文体になじむ。
  3. 古典を下敷きにした名文を読み味わう。
  4. 作者の旅に対する考え方と旅に出る心境を理解する。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「おくのほそ道」について既習の知識や知っている芭蕉の句をあげる。
    「おくのほそ道」から幾つかの句をあげて知っているか聞いてみる。
  2. 俳諧の歴史・作者・作品について学ぶ。知技
    「おくのほそ道」が単に旅の事実を記録したものでなく、作者が旅の文芸として、事実を潤色させて完成したものであることに注意させる。
展開
  1. 「旅立ち」を音読する。思判表
    ゆっくり大きな声で音読させる。
  2. 教師の範読を聞きながら、独特のリズムがどのような表現から生じているか考える。本文から対句表現を探す。〔言葉と表現1〕知技
    対句表現がリズムを生み出していること、それぞれの対句がどのように対応しているか押さえさせる。
  3. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現2〕知技
    教科書巻末の一覧表などを使用し助詞の意味を識別できるよう指導する。
  4. 古典の引用に注意しながら現代語訳する。知技思判表
    板書例
    古典を下敷きにしている箇所は、少し丹念に解説する。特に冒頭では、李白の文章をどのように生かしているか考えさせる。
  5. 季語がもたらす意味合いに気をつけながら、発句を解釈し、作者の心情を理解する。思判表
    文章と発句がどう関わっているか、その妙をつかませる。
まとめと発展
  1. 作者の旅に対する考えと旅立ちに際しての心境を本文に即してまとめる。〔学習のポイント1〕〔言語活動1〕思判表主態
    文中の表現から作者が旅に命をかけようとしていたことをつかませる。作者の旅と人生に対する考え方についてどう思うか発表させるのもよい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート

平泉
展開
  1. 繰り返し音読し、緊張感のある文体を読み味わう。
  2. 省略や対句、古典を引用している部分を押さえながら、文章を正確に読み取る。
  3. 句に表現された作者の心情を理解する。
  4. 人の営みと自然の営為に対して作者がどのように考えていたか理解する。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 藤原氏三代の歴史、義経との関わりについて学ぶ。知技
    前の時間に課題として生徒に与えて、発表させてもよい。
  2. 「平泉」を音読をする。思判表
    歯切れのよい文体がどこから来ているか、考えさせる。
  3. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現1〕知技
    助詞の働きに注意を促す。
  4. 省略されている言葉を補いながら、段落ごとに現代語訳する。知技思判表
    平泉の各場所の位置関係、人間関係を押さえさせる。
  5. 杜甫の漢詩「春望」の内容を理解し、そのような古典の引用が作者の心情をどう引き出しているか考える。知技思判表
    板書例
    発展的な学習として「邯鄲の夢」の故事は辞書で生徒に調べさせたい。引用文が本文にそのまま流れ込んでいるので、古典のフレーズが作者の感慨をよりいっそう強めていることを理解させる。
  6. 「夏草や」「卯の花に」の句に込められた作者の心情を理解する。〔学習のポイント1〕思判表
    発句が文章とどのように関わっているか、また二つの句はどのように持ち味が違うか、生徒に意見を述べさせてもおもしろい。
  7. 作者が見た光堂・経堂の情景についてまとめ、時間の推移とともにどのような変化がみられたか話し合う。思判表
  8. 「五月雨の」の句に表現された作者の心情を理解する。思判表
    「曽良旅日記」から実際の旅の様子を紹介し「降り残してや」の表現が意味することを考えさせるとよい。
まとめと発展
  1. 「夏草や」「卯の花に」の句を詠む際に想起された歴史上の出来事について、それぞれ調べさせる。主態
    資料集や図書館などを利用して、どのような歴史的な出来事が句の背景にあるのかを理解させ、芭蕉が句に込めた思いについて解釈する。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
種の浜
導入
  1. 種の浜を訪れた作者の感動を理解する。
  2. 「寂しさや」「波の間」やの句を通し、作者が句に凝らした表現の効果への理解を深める。
  3. 作者が「ますほの小貝」を拾った理由について理解する。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 西行や「山家集」と芭蕉との関係、「源氏物語」の概要について学ぶ。知技
    詩歌編の西行の歌(二六四ページ)なども参考にしながら、芭蕉の発句や紀行文に西行の「山家集」からの影響があることをつかませたい。
展開
  1. 「種の浜」を音読する。思判表
    情景を味わいながら音読させる。
  2. 作者が種の浜に行った目的について読み取らせる。思判表
    板書例
    本文中から該当箇所を指摘させる。
  3. 「寂しさや」の句に込められた作者の心情を理解する。〔学習のポイント1〕思判表
    教科書の脚注に示した和歌や「源氏物語」の引用部分を参考に、句が詠まれた背景にある文学作品について理解させる。
  4. 「波の間や」の句に込められた表現の工夫、効果について話し合う。〔言葉と表現1〕知技
    句に表れる色彩感覚や情景について想像させ、解釈を深める。
まとめと発展
  1. 作者が「ますほの小貝」を拾おうとした理由について話し合わせる。〔言語活動1〕主態
    作者にとって「ますほの小貝」拾うことがどのような意味を持つのかを話し合わせることで、作者が「おくのほそ道」の旅の目的について理解を深める。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
田舎に雅言の残れること
展開
  1. 内容を読み取り、作者の考えを理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 全文を音読する。思判表
    論の展開に注意して、ゆっくり音読させる。
  2. 重要古語の意味・用法を確認し、現代語訳する。〔言葉と表現12〕知技
    補うところを括弧内に入れさせるなどして、訳はできるだけ正確を期させる。
  3. 全体を要約し、作者の言う「雅びたる言葉遣ひ」とはどういうものかを考える。〔学習のポイント1〕思判表
    板書例
    「見ゆる」などのように、古代の形を残している語を「雅びたる」と言っていることを読み取らせる。
  4. なぜ田舎には古語が残っているのか、また、それがどのように新しい言葉に置き換えられていくのかを考える。〔言語活動1〕知技主態
    都会で使っていることばなどを聞いて、その方が良いと思い古い言葉を捨ててしまうということは、現代日本語でも同様のことが起こっていることを考えさせる。
  5. テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
単元の言語活動7 歴史を再発見し、随筆を書く
導入
  1. 古跡や伝統行事についての体験や知識をグループで話合わせる。
  2. 生徒たちの話し合いによって、グループで扱う古跡や伝統行事を一つ選び、調べさせる。
  3. 調査の結果をまとめさせる。
  4. 調査の結果をもとにして、各自で随筆を書かせる。
活動の詳細
    ワークシートと振り返りシートを配布する。
    活動の目的について説明する。

    1古跡や伝統行事に関する体験談や知識について話し合う。知技

  1. グループを作り、旅行などで古跡を訪れたり、地域の伝統行事に参加したりしたときの体験について話し合う。
  2. 実体験以外にも、古跡や地域の伝統行事について知っている事例があれば、互いに教え合う。
    生徒の身近に伝統行事が残っていない場合もあると思われるので、必ずしも実体験にこだわらなくてもよい。
展開
    2古跡や伝統行事を一つ選び、グループで調査する。思判表

  1. グループで話し合った古跡や伝統行事の事例の中から一つを選び、その歴史的背景を調べる。
    調べる方法や手段は、生徒の主体性に任せ、インターネットなども活用させ、必ずその資料の正確性や性質を確認させる。
    古跡の場合は、その場所で起きた歴史的な出来事や事件、現在の様子について調べる。
    伝統行事の場合は、起源、現在までの継承の過程や方法などについて調べる。
    古跡の保存や再現、伝統行事の継承事業に関わっている人からの聞き取り調査などを行ってもよい。
  2. 調査の成果をまとめる。
    適宜写真なども使い、各自で随筆を書くための資料となるように、客観性を持たせる。
まとめ
    3各自で、随筆を書く。思判表主態

  1. 2の調査をもとに下書きをする。
    調査したことをわかりやすくまとめる。最初から整った文章を書こうとするのではなく、箇条書きから始めてもよい。
    なぜそのテーマを選んだのかが分かるように、動機やきっかけを書く。
    調査の前と後で、どのように見方が変わったのかなどを書く。
  2. 推敲する。
    タイトルを工夫する。読み手の興味を引くような言葉を選ぶ。倒置法、体言止めなどの修辞を用いてもよい。
    文章の構成を工夫する。もっとも伝えたいことを文章のどこに配置するのが効果的かを考える。
    文体を工夫する。ですます体か、である体か、自分の伝えたいことに合う文体を選ぶ。
  3. 清書する。
    誤字脱字がないか、文体は一致しているか、確かめる。
    全文を通読して、自分の伝えたいことが表現できているか、確かめる。
  4. 完成した文章をグループ内で読み合う。
    文章表現に関してよかったと感じた点や、内容面について特に関心を持った点などを話し合う。
  5. 振り返りシートに記入する。
    ワークシート
    振り返りシート

日記

門出
阿倍仲麻呂
帰京
男の文章と女の文章
単元の言語活動5
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目次
指導上の重点目標 学習活動
門出
導入
  1. 「土佐日記」の文章史・文学史上の位置を確認させる。
  2. 人物の心情を理解させる。
  3. 諧謔表現を理解させる。
  4. 女性に仮託するという虚構の方法について理解させる。
  5. 旅立ちにあたっての作者や人々の心情を考えさせる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「土佐日記」と作者紀貫之について調べてきたことを発表する。知技
    文学史上初の仮名日記であること、作者は歌人としても著名であったことを確認させる。
展開
  1. 「門出」を音読する。思判表
    ルビのある語を正確に読むように指導し、間違っている場合は訂正する。
  2. 重要古語の意味・用法を確認する。知技
    紛らわしい語の識別ができるようにする。また、古典常識に関わる語は体系的に理解させる。
  3. 現代語訳し、内容を確認する。思判表
    女性筆者は虚構で、作者自身を第三者として描いていることを理解させる。
  4. 作者がどのような立場で書いているか、確認する。思判表
  5. 諧謔表現を読み味わう。〔言葉と表現1〕知技思判表
    板書例
    諧謔表現がどのようなおもしろさを持つか説明させる。
まとめと発展
  1. 男性の日記と女性の日記のあり方の違いを考え、女性に仮託した意味を考える。〔言語活動1〕知技主態
    「男の文章と女の文章」も参考にしながら、考えさせる。
  2. 第三段・第四段を中心にまとめる。〔学習のポイント12〕思判表
    見送る人々についてどのように考えているか、「願」を立てたことなどを参考にする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
阿倍仲麻呂
導入
  1. 作者の置かれた立場を理解させる。
  2. 阿倍仲麻呂の心情を理解し、作者の心情と重ねて考えさせる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「阿倍仲麻呂」について調べてきたことを発表する。知技
    『古今和歌集』にも目を配らせる。
展開
  1. 「阿倍仲麻呂」を音読する。知技
  2. 重要古語の意味・用法を確認する。知技
    助動詞の意味や省略について確認させる。
  3. 現代語訳し、内容を確認する。知技思判表
    作者が阿倍仲麻呂を想起した理由を考える。〔学習のポイント1〕思判表
    船と月の状態を読み取らせ、作者と仲麻呂の共通点を整理させる。
  4. 阿倍仲麻呂の故事について理解する。〔学習のポイント2〕知技思判表
    どうして阿倍仲麻呂の故事が引き合いに出されたのか、作者の心情と合わせて考えさせる。
  5. 「都にて」の和歌に込められた心情を読み味わう。思判表
    板書例
    仲麻呂の和歌と読み合わせ、それぞれの心境を比べつつ、読み味わう。
まとめと発展
  1. 「土佐日記」における和歌の役割を考える。〔言語活動1〕知技主態
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
帰京
導入
  1. 作者の心情の変遷を捉えさせる。
  2. 冒頭と末尾が呼応している作品の構成を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 帰京した日付を確認し、土佐を出発して二か月弱経過していることに注意する。
    P七四の地図を使用する。
展開
  1. 「帰京」を音読する。思判表
    全文を通して音読する。
  2. 重要古語の意味・用法を確認する。〔言葉と表現1〕知技
    文の係り受けにも留意させる。
  3. 現代語訳し、作者の心情の変化を中心に内容を確認する。〔学習のポイント1〕知技思判表
    板書例
    作者の心情を表す言葉を抜き出させる。
  4. 二首の和歌を鑑賞する。〔学習のポイント2〕思判表
    松に関わる古典常識を教え、和歌の理解の助けとする。
まとめと発展
  1. 末尾における作者の心情を考え、その箇所と冒頭部とを読み比べる。〔言語活動1〕主態
    作品全体の末尾であることに注意させ、冒頭部と読み比べさせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
男の文章と女の文章橋本治
導入
  1. 平安時代における男性と女性の文体や内容の違いを理解させる。
  2. なぜ紀貫之が女性仮託による文学作品を著すことになったのかを理解させる。
教材の詳細
学習のポイント
  1. 作者について理解する。
展開
  1. 本文を黙読する。
  2. 平安時代の日記について、男性のものと女性のものはどのように異なっていたか。文体と内容の面からまとめさせる。〔学習のポイント1〕知技主態
    本文に書かれていることを丹念に拾って、男女が対照的になるようにまとめさせる。
  3. 平安時代の男性の日記について、誰がどのような名前の日記を残しているか、調べさせる。〔学習のポイント2〕知技主態
    資料集や図書室の資料などを用いて調べさせる。
  4. 原文
まとめと発展
  1. 「門出」を読み返し、男性の日記と女性の日記のあり方の違いを考え、女性に仮託した意味を考える。知技思判表
    女性に仮託するという虚構の方法について理解させる。
単元の言語活動5 変体仮名を読む
導入
  1. 日本の伝統的な書記法を学び、幅広く古典に対する関心を持たせる。
活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    活動の目的を説明する。
展開
  1. 『土佐日記』写本(図版1)の□で囲った文字の字母を「仮名字体表」(図版2)を見て特定する。知技主態
    「門出」(七四ページ)に活字で本文が載っているので、それを参考にして仮名字体表を探させる。
  2. 図版1の□で囲った部分を平仮名に置き換える。知技主態
  3. 図版1と「門出」本文と比べ、本文中で句読点がつけられている箇所に句読点を加える。
まとめと発展
  1. 振り返りシートに記入する。
  2. ワークシート
    振り返りシート

1 漢文入門

なぜ漢文を学ぶのか
訓読の世界・漢和辞典の使い方
単元の言語活動1
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目次
指導上の重点目標 学習活動
なぜ漢文を学ぶのか
導入
教材の詳細
  1. 中学校で学習した漢詩・漢文で印象に残ったものをあげる。 知技 思判表
    P一一六「なぜ漢文を学ぶのか」を読み、生徒の知識や関心の程度、漢文のとらえ方を把握し、以後の指導計画の参考にする。
訓読の世界・漢和辞典の使い方
展開
  1. 漢文学習の意義、訓読法の意味や由来について理解させる。
  2. 熟語をもとに、漢文の基本構造を理解し、慣れさせる。
  3. 白文・訓点(句読点・返り点・送り仮名)・書き下し文について理解し、訓点を施せるようにさせる。
  4. 訓点にしたがって音読できるようにし、漢文訓読の口調に慣れさせる。
  5. 返読文字・助字・置き字・再読文字について意味や用法を理解させる。
  6. 書き下し文を正しく書けるようにさせる。
  7. 格言の持つ意味について考えさせる。
教材の詳細
学習のポイントp121
学習のポイントp123
漢和辞典の使い方
  1. 基本構造「主語+述語」「修飾語+被修飾語」と送り仮名・句読点・書き下し文について理解する。
    板書例
    P一一七「鳥語」「花香」「大器」「晩成」などから、漢文と日本語とで語順が変わらないことを確認する。P一一六下段「ポイント❶」を活用し、訓読・白文・訓点・書き下し文について確認する。
  2. 返り点の付け方と、返り点が誕生した理由を理解し、返読の必要性について考える。知技
    板書例
    P一一七下段「ポイント❷」を活用し、「山に登る」「登山」などから、漢文と日本語の言語構造の違いを確認する。
  3. P一一七〜一一九の「送り仮名・句読点」「返り点」の教材について、返り点に従って繰り返し音読する。
    原文の下にある書き下し文を適宜参照させる。
  4. P一二一「学習のポイント」1を行う。 知技〔学習のポイント1〕
まとめと発展
  1. P一二〇〜一二二の「置き字」「再読文字」の教材について、返り点に従って繰り返し音読する。
    歴史的仮名遣いなど、日本の古典文との関連を意識させ、正しく音読できるように指導する。
  2. 本文を書き下し文に改める練習をする。
    P一二三「書き下し文のまとめ」を参照し、書き下す。
  3. 白文をノートに写し、返り点と送り仮名を付ける練習をする。
    返り点・送り仮名を付ける順序については、特に徹底して指導する。
  4. 置き字の意味や役割、再読文字の返り点・送り仮名の付け方の決まりについて理解する。 知技
    この段階では、語句の説明や文法事項・文語文法に深入りせず、訓読を第一の目標とする。
  5. 教材を現代語訳し、それぞれどのような意味を含んでいるのか考える。 思判表
    漢字そのものが持つ意味についてこれまでの言語経験を元に考えるとよい。漢和辞典の引き方・見方については、P一二四「漢和辞典の使い方」を参照する。
  6. P一二一「学習のポイント」2・3、「言葉と表現」1、P一二三「学習のポイント」1・2を行う。 知技 〔P一二一「学習のポイント」2・3、「言葉と表現」1、P一二三「学習のポイント」1・2〕
    格言や成句が現代人の生き方と通じ合う点がないかどうか、問いを発してみる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
単元の言語活動1 熟語の意味「創作」ゲームを行う
導入
  1. 熟語の意味を「創作」して支持数を競い合い、多くの人に支持される「創作」の特徴を見つけ出させる。
活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
    活動の目的を説明する。
展開
  1. 漢和辞典から熟語を一つ選び、意味を「創作」する。
    ①グループを作り、リーダーを決める。
    ②リーダーは熟語を選び、そのほかのメンバーがその意味を「創作」する。知技
    ③リーダーは漢和辞典にある「正解」文を書き写す。
  2. リーダーは、「創作」文と「正解」文を読み上げる。
    ①「創作」文を回収し、読めない文字がないか目を通す。
    ②読み上げる順番を決め、各「創作」文と「正解」文に番号を振る。
    ③聞き取りやすいよう、はっきりと読み上げる。
  3. メンバーは「正解」文を予想し、その番号を表明する。リーダーは「正解」文の番号と、それぞれの「創作」文の作成者を発表する。
まとめと発展
  1. ゲームを振り返り、支持されやすい文の特徴を話し合う。
    ①リーダーを交代し、全員がリーダーを経験する。
    ②選んだ理由を発表し合い、支持されやすい「創作」文の特徴を話し合い、共有する。
    主態
  2. 振り返りシートに記入させる。

2 故事成語

蛇足
朝三暮四
断腸
単元の言語活動2
印刷
目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 故事成語を理解させ、興味を喚起させる。
  1. 中学校で学んだ故事成語や、生徒が知っている故事成語を挙げる。資料集を参照してもよい。
蛇足
展開
  1. 漢文の口調に慣れさせる。
  2. 語句の意味、用法に注意し、本文の内容を理解させる。
  3. 「蛇足」という故事成語の意味と由来を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 指導者の範読を聞き、訓点に従って本文を目で追う。
    範読・斉読・指名読み・ペア読みなどを適宜組み合わせ、繰り返し練習させる。
  2. 書き下し文をノートに書く。 知技 〔学習のポイント1〕
    板書例
    書き下す部分を指定したり、生徒同士で相談させたりしてもよい。P一二三「書き下し文のまとめ」を参照させる。机間巡視して生徒が躓いている点を確認する。
  3. 脚注を参照して現代語訳し、疑問点を指摘する。
    現代語訳する部分を指定してもよい。また訳文を配るなどしてもよい。
  4. 再読文字の用法を確認する。知技
    再読する理由を再確認させる。
まとめと発展
  1. 「蛇足」は、どのような失敗談なのか説明する。 思判表 〔学習のポイント2〕
    漢文の窓①を参照し、寓話の特徴について理解を深めさせる。
  2. 「蛇足」の意味を調べ、身近な「蛇足」の例を探す。 知技 主態 〔言葉と表現1〕 〔言語活動1〕
    漢文の窓②「お米の話」を参照させてもよい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
朝三暮四
展開
  1. 漢文の口調に慣れさせる。
  2. 語句の意味、用法に注意し、本文の内容を理解させる。
  3. 「朝三暮四」という故事成語の意味と由来を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 返り点に従い、本文を自分で繰り返し音読する。
    読む順番が分からない場合は、生徒同士で相談させてもよい。
  2. 書き下し文をノートに書く。 知技
    板書例
    書き下す部分を指定したり、生徒同士で相談させたりしてもよい。P一二三「書き下し文のまとめ」を参照させる。机間巡視して生徒が躓いている点を確認する。
  3. 脚注を参照して現代語訳し、疑問点を指摘する。
    現代語訳する部分を指定してもよい。また訳文を配るなどしてもよい。
  4. 再読文字の用法を確認する。 知技
    再読の理由を再確認させる。
まとめと発展
  1. 「狙公」「衆狙」それぞれの立場に主眼を置き、この寓話が伝えたいことをまとめる。 知技 思判表 〔学習のポイント1〕
    「狙公」と「衆狙」のそれぞれに主眼を置いた場合で寓話の解釈が変わってくることに気づかせる。
  2. 二つの漢数字が用いられている四字熟語を探す。 〔言葉と表現1〕
    資料集・漢和辞典で調べさせる。
  3. 「朝三暮四」の意味を調べる。 知技 〔言葉と表現2〕
    漢和辞典・国語辞典で調べさせる。漢文の窓②の新聞記事を参照してもよい。
  4. ❶を踏まえて身近な例を探す。 知技 主態 〔言語活動1〕
    寓話の登場人物の特徴を理解し、身近にある似た場面を想起させることで理解を深めるための問い。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
断腸
展開
  1. 漢文の口調に慣れさせる。
  2. 語句の意味、用法に注意し、本文の内容を理解させる。
  3. 「断腸」という故事成語の意味と由来を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 返り点に従い、本文を自分で繰り返し音読する。
    読む順番が分からない場合は、生徒同士で相談させてもよい。
  2. 書き下し文をノートに書く。 知技
    板書例
    書き下す部分を指定したり、生徒同士で相談させたりしてもよい。P一二三「書き下し文のまとめ」を参照させる。机間巡視して生徒が躓いている点を確認する。
  3. 脚注を参照して本文を現代語訳し、疑問点を指摘する。思判表
    現代語訳する部分を指定してもよい。また訳文を配るなどしてもよい。
  4. 桓公が、猨子を得た者を「黜」けた理由を説明する。 知技 思判表 〔学習のポイント1〕
まとめと発展
  1. 「断腸」の意味を調べる。 知技 〔言葉と表現1〕
    漢和辞典・国語辞典で調べさせる。漢文の窓②の小説を参照してもよい。
  2. 故事成語の元となった話を調べる。 知技 〔言葉と表現2〕
    漢和辞典・国語事典・資料集・インターネットで調べさせる。
  3. 「断腸の思い」という表現を用いて小話を作る。 知技 主態 〔言語活動1〕
    漢文の窓②『三国志』を読み、参考としてもよい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
単元の言語活動2 故事成語を「五・七・五」で表現する
導入
  1. 辞書やインターネットで知りたいことを調べられるようにさせる。
  2. 故事成語の元となった話の要点を理解させる。
  3. 故事成語の状況を身近なエピソードに置き換える。
活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. 故事成語を一つ選び、意味と由来を調べる。
    ①漢和辞典や故事成語辞典、資料集を参照し、故事成語を一つ選ぶ。 知技
    ②意味・もととなった話(エピソード)を辞典やインターネット、資料集で調べる。 知技
  2. 五・七・五」を作る
    ①もととなった話の特徴的な点を見つける。
    ②意味・状況・由来が伝わる「五・七・五」を心がける。 知技
  3. 調べたことをまとめる。
    ①選んだ故事成語とその意味、もととなったエピソード、❷で作成した「五・七・五」を紙一枚にまとめる。知技
まとめと発展
  1. グループを作り、相互評価を行う。 思判表 主態
    お互いの「五・七・五」のよかった点を相手に伝える。また、改善するとよい点があればそれも伝える。

    振り返りシートに記入させる。

史伝

先従隗始
鶏口牛後
管鮑之交
臥薪嘗胆
中国英傑伝
単元の言語活動3
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目次
指導上の重点目標 学習活動
先従隗始
導入
  1. 正確な訓読に習熟させ、基本句形を理解させる。
  2. 平易な現代語訳を工夫させる。
  3. 要旨をまとめさせる。
  4. 「戦国時代」の概略を理解させる。
  5. 「十八史略」の概要を理解させる。
  6. 「戦国時代」に生きる「説客」の心理を理解させる。
  7. 昭王のものの見方を本文に即してまとめさせる。
  8. 郭隗の説得の巧みさを理解させる。
  9. 故事成語の意味を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「戦国時代」の概略と燕の混乱した理由を理解する。
  2. 『十八史略』の概要を理解する。
    ①②ともに、漢和辞典・インターネット・資料集などを用い、グループで調べさせる。
展開
  1. 本文を黙読する。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読みをする。その後、グループ内で読み合う。
  3. 「先従隗始」の本来の意味と、現在使われている意味の違いをグループで調べ、それを参考に、この話の要旨をまとめ、発表する。知技〔言葉と表現1〕
    要旨をノートまとめ、発表させる。
  4. 現代語訳をする。知技
    第一段落と、第二・三段落に分けて現代語訳させる。
  5. 内容読解をする。
    板書例
    次のア~オのポイントに注意させる。ア「先王之恥」とは何か、イ燕の昭王がなぜ賢者を求めるのか、ウ「千里馬」「死馬」は、それぞれ誰をたとえているか、エ「先従隗始。」とは、誰が誰に何を求めたのか、オ昭王が郭隗のために邸宅を新しく築いて、師事した効果。
  6. 戦国時代に生きる「説客」の心理をグループで話し合い、代表が発表する。
  7. 昭王のものの見方や考え方を、本文に即してまとめる。思判表〔学習のポイント1〕
    昭王のものの見方や考え方は、昭王の言葉の中に表現されているので、その言葉をグループで吟味させる。
まとめ
  1. 郭隗の弁舌の巧みさがどこにあるかをグループで話し合い、代表が発表する。思判表主態〔言語活動1〕
    郭隗の用いたたとえ話を昭王が共感したから、郭隗を登用することになる。どのような点に共感したかをグループで話し合い、その巧みさを理解させる。
  2. ①で発表した自グループの考えについて、他グループからの質問を受け、それに対する返答のための検討をする。また、返答の仕方も工夫する。
  3. まとめの朗読をする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    訓読
    現代語訳
    白文
    学習課題ノート
鶏口牛後
導入
  1. 正確な訓読に習熟させ、基本句形を理解させる。
  2. 平易な現代語訳を工夫させる。
  3. 要旨をまとめさせる。
  4. 「春秋戦国時代」「戦国の七雄」「諸子百家」「合従連衡」概略を理解させる。
  5. 「西向」の具体的な内容を理解させる。
  6. 蘇秦の説得の巧みさはどこにあるか話し合わせる。
  7. 故事成語の意味を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「春秋戦国時代」「戦国の七雄」「諸子百家」の概略と「合従連衡」の言葉の意味・その策の概略とを辞書・インターネット・資料集などを利用して調べる。知技〔学習のポイント1〕・〔言葉と表現1〕
展開
  1. 本文を黙読する。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読みをする。その後、グループ内で読み合う(円陣読み)。
  3. 「鶏口牛後」の意味を調べ、それを参考に、この話の要旨をまとめ、発表する。〔言葉と表現1〕
    要旨をノートにまとめ、発表させる。
  4. 現代語訳をする。知技
  5. 内容読解をする。
    板書例
    次のア~ウのポイントに注意させる。
    ア「遊説」とは、どのようなことをするのか、イ「西向」とは、具体的にどのようにすることか、ウ「鶏口」と「牛後」が指す具体的な内容。
まとめ
  1. 蘇秦の説得の巧みさはどこにあるかをグループで話し合い、代表が発表する。思判表主態〔言語活動1〕
    六国の諸侯たちのどのような気持ち・時代気風・時代風潮を利用したところに巧みさがあるか、考えさせる。
  2. ①で発表した自グループの考えについて、他グループからの質問を受け、それに対する返答のための検討をする。また、返答の仕方も工夫する。
  3. 「寧ろ」を用いた短文を作り、グループ内で発表し合う。知技〔言葉と表現2〕
  4. まとめの朗読をする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    訓読
    現代語訳
    白文
    学習課題ノート
管鮑之交
導入
  1. 正確な訓読に習熟させ、基本句形を理解させる。
  2. 平易な現代語訳を工夫させる。
  3. 要旨をまとめさせる。
  4. 斉の桓公が活躍した「春秋時代」の概略を再確認させる。
  5. 管仲の三つの行動における鮑叔の評価とその理由をまとめさせる。
  6. 管仲が鮑叔に、鮑叔が管仲に抱く心情をまとめさせる。その上で、管仲と鮑叔は、それぞれどのような人物として描かれているかを説明させる。
  7. 対偶表現を抜き出し、その効果を説明させる。
  8. 故事成語の意味を理解させる。
  9. 同訓異義語を理解させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 斉の桓公の活躍した春秋時代の概略を確認する。
    漢和辞典・インターネット・資料集などを用い、グループで調べさせる。
展開
  1. 本文を黙読する。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読みをする。その後、グループ内で読み合う。
  3. 「管鮑之交」の意味を調べ、それを参考に、この話の要旨をまとめ、発表する。
    要旨をノートにまとめ発表させる。
  4. 現代語訳をする。知技
    第一段落と、第二・三段落に分けて現代語訳させる。
  5. 内容読解をする。思判表〔学習のポイント1〕
    板書例
    次のア~キのポイントに注意させる。ア小白が子糾よりも早く斉に到着することができた理由、イ鮑叔が管仲を桓公に薦めた理由、ウ「置怨」の意味、エ管仲の三つの行動における鮑叔の評価と、その理由、オ「知我者鮑子也。」から読み取れる、管仲の気持ち、カ「対偶」表現の指摘と、その効果、キ本文に登場する人物の関係。
まとめ
  1. 管仲が鮑叔に、鮑叔が管仲に抱く心情を、本文に即してまとめる。そのうえで、管仲と鮑叔は、それぞれどのような人物として描かれているか、グループで話し合い、代表が発表する。思判表主態〔言語活動1〕
    次のような話し合いのポイントを指示してもよい。ア管仲の鮑叔に対する心情は、『管仲曰、生我者父母、知我者鮑子也。』に描かれている。イ鮑叔の管仲に対する心情は、『管仲字夷吾。…知仲有老母也。』に描かれている。
  2. ①で発表した自グループの考えについて、他グループからの質問や意見を受け、それに対する返答を検討する。また、返答の仕方も工夫する。
  3. 「管鮑之交」とは、どのような関係か、グループで話し合い、代表が発表する。知技〔言葉と表現1〕
  4. 「謀る」「図る」「計る」「測る」「量る」「諮る」の意味の違いを調べる。知技〔言葉と表現2〕
  5. まとめの朗読をする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    訓読
    現代語訳
    白文
    学習課題ノート
臥薪嘗胆
導入
  1. 正確な訓読に習熟させ、基本句形を理解させる。
  2. 平易な現代語訳を工夫させる。
  3. 要旨をまとめさせる。
  4. 夫差が「臥薪」し、句践が「嘗胆」するに至った経過と、そうすることによって得られた結果について整理させる。
  5. 夫差の子胥に対する気持ちの変化を整理させる。
  6. 夫差が句践に敗れた理由を話し合わせる。
  7. 故事成語の意味を理解させる。
  8. 四字熟語を創作させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 「春秋時代」の呉楚の抗争の概略を理解する。
    漢和辞典・インターネット・資料集などを用い、グループで調べさせる。
展開
  1. 本文を黙読する。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読みをする。その後、グループ内で読み合う。
  3. 「臥薪嘗胆」の意味を調べ、それを参考に、この話の要旨をまとめる。知技〔言葉と表現1〕
    要旨をノートにまとめ発表させる。
  4. 現代語訳をする。
    「臥新」部分と、「嘗胆」部分に分けて現代語訳させる。
  5. 内容読解をする。思判表〔学習のポイント1・2〕
    板書例
    次のア~コのポイントに注意させる。ア「入郢」とは誰が何のためにそうしたのか、イ夫差が「薪中」で寝起きした理由、ウ「請為臣妻為妾。」から読み取れる句践の気持ち、エ子胥が「不可。」と言った理由、オ太宰伯嚭が夫差に越王句践を許すよう助言した理由、カ句践が「仰肝嘗之」した理由、キ夫差が子胥に「属鏤之剣」を与えた理由、ク遺言から読み取れる子胥の気持ち、ケ夫差の子胥に対する気持ちの変化、コ夫差が「吾無以見子胥。」と言った理由。
まとめ
  1. 夫差が句践に敗れたのはなぜか。その理由をグループで話し合い、代表が発表する。思判表主態〔言語活動1〕
  2. ①で発表した自グループの考えについて、他グループから質問や意見を受け、それに対する返答を検討する。さらに、返答の仕方も工夫する。
    本文に即して、グループで丁寧に吟味させる。
  3. 四字熟語を創作し、発表する。また、その作品の意味と使い方も解説する。〔言葉と表現2〕
  4. まとめの朗読をする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    訓読
    現代語訳
    白文
    学習課題ノート
中国英傑伝
導入
  1. 第一次・第二次感想をまとめさせる。
  2. 本文中の漢詩を正確に訓読させる
  3. 本文中の漢詩の平易な現代語訳を工夫させる。
  4. 作品に描かれた伍子胥の思いを知るため、漢文教材「臥薪嘗胆」との比較読みをさせる。
  5. 作品に描かれた登場人物の心情、考え方や生き方を学ばせる。
教材の詳細
学習のポイント
  1. 作者について理解する。知技
展開
  1. 本文の黙読する。
  2. 第一次感想をノートにまとめ、その後、発表しする。
  3. 内容読解をする。思判表〔学習のポイント1〕
    板書例
    次のア~オのポイントに注意させる。ア「同じこと」とは、具体的にどのようなことかをグループで話し合い、代表が発表する。イ(  )内の書き下し文を現代語訳し、朗読する。ウ板書した現代語訳について、他グループから質問や意見を受け、それに対する返答を検討する。その返答の仕方も工夫する。エ(  )内の書き下し文を、その意味を考えながら、グループ内で朗読し合う。オ「ずっとずっと後年、子胥はそれを思い知るのである。」とあるが、どのようなことを「思い知る」かを漢文教材「臥薪嘗胆」をもとに、グループで話し合う。
まとめ
  1. 伍子胥は伯嚭に対して、どのような思いを持っているかをグループで話し合いながら本文に即してまとめ、発表する。 思判表〔学習のポイント2〕
  2. ②①で発表した自グループの考えについて、他グループから質問や意見を受け、それに対する返答を検討する。さらに、返答の仕方も工夫する。
  3. 本文の意味を考えながら、グループ内でまとめの朗読をする。
    テストを実施する。
    テスト

    語句・句形問題を実施する。
    原文
単元の言語活動3 登場人物の魅力を紹介する
導入
  1. 「史伝」作品や文章の、歴史的・文化的背景などを調査させる。
  2. 生徒自身が主体的に、作品や文章の内容をより深く広く理解しようとする読み解きをさせる。
  3. 人に伝わるよう、紹介文を的確にわかりやすく書かせる。
  4. 作品や文章に対して自分の意見や感想を持たせ、相互評価や自己評価をさせる。
活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
    活動の目的を説明する。
展開
  1. 紹介する人物一名を選び、その人物の魅力を探る。知技思判表
    ア その人物の、ものの考え方や生き方、おもしろかった場面や言動などを多面的に分析し、その魅力を探り出させる。
    イ 辞書・インターネット・資料集などで人物の略歴やエピソード・人物像などを調べ、分析の参考資料にさせる。
    ウ 探り出した人物の魅力を、箇条書きにしてまとめさせる。
  2. 紹介する人物の魅力を、効果的に伝えるための構想を練り、紹介文を書き上げる。思判表
    ア 人物の魅力を伝えるために、表現のしかたを工夫させる。
    イ アを踏まえて、人物紹介文を書き上げさせる。
    ウ アを踏まえて、書き上げた人物紹介文を、推敲させる。
  3. 人物紹介文を、発表し合う。主態
    ア グループを作り人物紹介文を発表し合い、相互評価させる。
    イ 相互評価をもとに、人物紹介文を加筆訂正させる。
    ウ 加筆訂正した人物紹介文の自己評価を行わせる。
まとめ
  1. 振り返りシートに記入する。

詩文

春暁・江南・秋風引・江雪
送元二使安西・勧酒・涼州詞・静夜思
春望・八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九
富士山・烏児塞宮
雑説
春夜宴桃李園序
名月――八月の詩
単元の言語活動4
印刷
目次
指導上の重点目標 学習活動
春暁・江南・秋風引・江雪
導入
  1. 簡潔な漢詩を正しく音読・読解できるようにさせる。
  2. 漢詩の基礎知識と唐詩の特質を理解させる。
  1. 漢詩の決まりについて、理解する。
    「漢詩の手引き」(P一五六〜一五七)を用いるなどして、簡潔に説明する。
  2. 唐代の文化について知っていることを発表する。その後、指導者の説明を聞く。
    小・中学校で学習した知識を発表させる。指導者は唐詩が唐代文化の精華とされていることを説明する。
展開
    [絶句―四季]
    【春暁】([参考]春あけぼの)

  1. この詩における自然に対する愛情を理解させる。
    教材の詳細

    深い学びのために
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
    五言詩のリズム「○○+○○○」を指摘する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
    指名によって板書させてもよい。板書させたものはきちんと評価し、誤りがあれば添削して完成させる。
  4. 正確に現代語訳する。知技〔言葉と表現1〕
    詩の表現の意味・内容が伝わるような現代語訳を工夫させる。
  5. 詩の場面展開を整理する。
  6. 優れた表現を指摘し、第四句を中心に作者の心情を考える。
  7. 詩形・押韻について確認する。〔学習のポイント1〕
    押韻等、まだ分かりにくいようであれば、この段階では、指導者の側で説明してもよい。
    【江南春】

  1. この詩における自然と人間とのかかわりについて考えさせる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
    七言詩のリズム「〇〇+〇〇+〇〇〇」を指摘する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。
  5. 前半の叙景の美しさについて理解する。
  6. 後半の転調の大胆さについて理解し、情景について討論する。
    情景の展開を事実と見るか、幻想と見るか、自由に意見交換させる。
  7. 詩形・押韻について確認する。〔学習のポイント1〕
    【秋風引】

  1. この詩の自然に対する繊細な感覚を理解させる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。
    疑問形などの句法、擬音語などに注意させ、漢和辞典を引いて現代語訳を作らせる。漢和辞典で調べる語を指定してもよい。擬音語「蕭蕭」等。
  5. 「入庭樹」の主語について考える。
  6. 「孤客最先聞」の理由について考える。
    多様な答えがあり得るので、自由に討論させたい。
  7. 詩形・押韻について確認する。〔学習のポイント1〕
    【江雪】

  1. この詩における、自然と人間に対する厳しい認識について考えさせる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳するとともに、その内容も理解する。その際、第三句の表現効果に注意する。
  5. 作者と、この詩の成立の背景について理解する。
    指導者は簡潔に説明する。
  6. 対句表現について理解する。
    板書例
    絶句形式には対句は必要ではないが、この詩では厳しい自然の情景を重厚に描くために用いられていることを理解させる。
  7. 第四句を中心に、作者が雪景色から感じたものを考える。
  8. 詩形・押韻について確認する。〔学習のポイント1〕
まとめと発展
  1. [四季]の詩について、まとめの学習活動を行う。思判表主態〔言語活動1〕
    ア…季節の景物と心情の関わりについて、理解する。
    四首の詩について、その詩の中で象徴的な景物の表現を抜き出し、その表現が呼び起こす心情や表現相互の関係について説明する。
    イ…複数の心情によって詩が構成される場合があることを、理解する。
    詩の中心となる心情と、それとは異なるものの、詩の世界を構成するには不可欠の心情に注意させる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
送元二使安西・勧酒・涼州詞・静夜思
展開
    [絶句―送別]
    【送元二使安西】

  1. この詩における美意識と、友人への態度について考えさせる。
    教材の詳細

    深い学びのために
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。その際、句中の切れ目に注意する。
    「陽関三畳」といわれる名編なので、気をつけて範読する。それにならって、第三句を三回繰り返す等してもよい。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。〔言葉と表現1〕
  5. 第一句から想起される情景を理解する。
  6. 第二句の表現の特徴を理解する。
    板書例
    表現の巧みさのみでなく、柳の若葉の揺れるさまを捉える美意識の高さにも注目させる。
  7. 前半に対して、後半がどのような特徴を持っているかを理解する。〔学習のポイント1〕
    前半の叙景、後半の語りかけ、その二つを対比して明示する。
  8. 詩中の地名を地図上で確認し、作者の思いを理解する。
    遣唐使の旅の困難さ、シルク・ロードの旅の危険さ等、例として出すとよい。
  9. 詩形・押韻について確認する。
    【勧酒】([参考]コノサカヅキヲ)

  1. この詩の、友人に対する細やかな思いを理解させる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
    重要語句、難解な表現については、あらかじめプリントを作っておき、そこで指摘されている語を漢和辞典で引かせる等工夫する。
  4. 正確に現代語訳する。〔言葉と表現1〕
  5. 華やかな感じの言葉、悲しい感じの言葉を指摘し、詩の流れを考える。
    前半の華やかさと後半の悲哀感への移行を、板書等を利用して明示する。
  6. 友人に対する思いがどう表現されているか考える。〔学習のポイント1〕
    「不須辞」という無理強いと、「足別離」という悲哀感との対応を、板書等によって明示する。
  7. 全員に訳詩を作らせ、数名が発表する。
    現代語訳でもよい。参考としてあげている井伏鱒二の訳を紹介するとよい。
  8. 詩形・押韻について確認する。
    [絶句―望郷]
    【涼州詞】

  1. 七言絶句の特徴を理解し、正確に音読できるようにさせる。
  2. この詩における流麗な美しさと、兵士の思いを理解させる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。〔言葉と表現1〕
    正確な現代語訳をするために、「莫笑」「幾人回」に注意させる。
  5. 第一・二句について、その華麗なイメージを理解する。〔学習のポイント1〕
    全体にエキゾチックで華麗な名詞が並んでいることに注意させる。
  6. 第三・四句について、転調の様子を理解する。〔学習のポイント1〕
  7. 詩形・押韻について確認する。
    【静夜思】

  1. この詩の、月を見て望郷の思いを書きたてられた心情を理解させる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。
  5. 作者のいる具体的な状況を想像してみる。
    望郷の詩であることを理解させる
  6. 詩形・押韻について確認する。〔学習のポイント1〕
まとめと発展
  1. [送別][望郷]の詩について、まとめの学習活動を行う。思判表主態〔言語活動1〕
    ア送別の二首に見える「君」が誰を指すかに注意する。
    イ「涼州詞」の「君」が誰を指すか、詩の読者を想定しながら、考える。
    ウ「静夜思」における月光がどのような働きをしているかを考える。
    アどちらの「君」もこれから旅立つ友人を指していることを理解させる。イ「君」は、この詩が誰に向けて書かれているかによって解釈が異なることを理解させる。ウ漢詩においては、古くから、月が離れた土地にいる人同士の思いをつなぐものとして描かれてきたことを理解させる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
春望・八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九
展開
    [律詩]
    【春望】

  1. この詩における、深い家族愛と社会意識を理解し、漢詩の表現力の高さを理解させる。
    教材の詳細

    深い学びのために
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。その際、対句に注意する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。
  5. 作者と、この詩の成立の背景について説明する。
    指導者は簡潔に説明する。
  6. 対句表現を指摘し、それぞれの対句の表現上の特徴、用語の特徴を指摘する。〔言葉と表現1〕
    板書例
    対句について、必要な説明を行う。
  7. 全体の展開を理解し、作者の家族への思い、社会・国家への思いを理解する。
    家族への思いを述べた表現、社会への思いを述べた表現を、それぞれノートにまとめさせる。
  8. 作品の優れているところ、日本文学への影響などを調べ、討論する。知技
  9. 詩形・押韻について確認する。〔学習のポイント1〕
    【八月十五日夜、禁中独直、対月憶元九】

  1. この詩における、友人に対する心情の深さを理解させる。
  1. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。その際、対句に注意する。
  3. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  4. 正確に現代語訳する。
    「三五夜」という掛け算の表現、「新月」「故人」など現代語と違う用法の語などに注意させる。
  5. 作者と、この詩の成立の背景について説明する。
    指導者は簡潔に説明する。
  6. 対句表現を指摘し、それぞれの対句の表現上の特徴を理解する。〔言葉と表現1〕
    きわめて緊密な対句表現で、それぞれが特色を持ったものであることを確認させる。
  7. 全体の流れから、作者の友情の深さがどのように表現されているかを理解する。
    共に月を見ているに違いないという思いと、友の身に対する不安とが交錯していることに注意させる。
  8. 詩形・押韻・対句について確認する。〔学習のポイント1〕
まとめと発展
  1. [律詩]の詩について、まとめの学習活動を行う。知技思判表主態〔言語活動1〕
    ア「春望」を書いた当時の杜甫の境遇と時代背景を調べる。
    イ「八月十五日夜…」を書いた当時の白居易と元稹の境遇と時代背景を調べる。
    ウ詩と時代の関わりについて、杜甫と白居易の共通点と相違点について考える。
    ア八世紀の中国の状況と、安禄山の乱とこの詩の関係に注意させる。イ白居易と元稹は科挙による新興官僚として官位を上昇させつつ、権臣や宦官との軋轢もあり、それが元稹の左遷を招いたことに注意させる。ウ杜甫と白居易の官僚としてのありかたの違いをまず把握させ、八世紀から九世紀にかけての時代の変化にも気づかせる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
富士山・烏児塞宮
展開
    [日本漢詩]
    【富士山】

  1. 日本漢詩文の歴史を理解させる。
  2. この詩の、比喩表現による情景描写の特徴を考察させる。
    教材の詳細

    深い学びのために
  1. 日本漢詩文の歴史を理解する。知技
    日本漢詩文を通史的に確認する。中国との関係も補足説明する。
  2. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  3. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  4. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  5. 正確に現代語訳する。
  6. 富士山の情景を、比喩を使ってどのように表現しているか考察する。〔学習のポイント1〕〔言語活動1〕
    江戸時代の漢詩人が抱いた富士山のイメージと、現代において我々が抱くイメージとの相違点と共通点が的確に把握できるように、指導者が補足説明をする。
  7. 詩形・押韻について確認する。
    【烏児塞宮】

  1. この詩の、漢詩で、西洋の建築物を表現することによって生じている特徴を考察させる。
  1. 作詩の背景について確認する。
    「作者」「出典」等を参照する。
  2. 詩の黙読。その後、範読を聞く。
  3. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  4. 詩の書き下し文を完成させる。知技
  5. 正確に現代語訳するとともに、その内容も理解する。
  6. 「鳳輦」「淑姫」「錦帳」が漢文では何を連想させるか、考える。〔学習のポイント1〕
    漢和辞典を使って語彙を調べさせる。
  7. 西洋的な要素がこの詩に見られるか、見られるとすればそれによってどのような効果があるか、考える。〔言語活動1〕
  8. 詩の主題となる感情(感慨)はどのようなものか、考える。〔言葉と表現1〕
    懐古や詠史を主題とする文学作品を思い起こさせる。
  9. 詩形・押韻について確認する
まとめと発展
  1. [日本漢詩]の詩について、まとめの学習活動を行う。知技思判表主態〔言語活動1〕
    板書例
    ア漢詩の表現を日本にふさわしいものにする工夫について考える。
    イ漢詩の表現を西洋にふさわしいものにする工夫について考える。
    ウ同時に、漢詩としての普遍的な表現がどちらの詩にも含まれていることを確認する。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
雑説
導入
  1. 諷喩で書かれている点に注意して内容を理解させる。
  2. 作者の主張を考察させる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 中国の散文の特徴について理解する。
    板書例
    「雑説」は、唐代の古文復興運動を代表する優れた散文であることを理解させる。
展開
  1. 韓愈について理解する。
    「作者」「出典」を参照する。
  2. 「雑説」の構成と主張を理解する。
    世の中の現状に対する作者の主張・憤懣・感慨が述べられていることを理解させる。
  3. 範読を聞いて、音読する。
  4. 正確な現代語訳をもとに、要旨をノートにまとめ発表する。
    予習の段階で書き下し文を書かせ、授業でその疑問点を確認するように指導する。
  5. 否定形・限定形・受身形・反語形・詠嘆形・疑問形を理解する。知技
  6. 「天下無馬。」の「馬」はどのような馬のことか考える。
    文脈から考えさせ、一、二名に指名する。
  7. 「伯楽」「千里馬」「奴隷人」「常馬」は、それぞれ何を例えているかを考える。
    諷喩文であることに注意して全体を読解し直し、それぞれ何に例えているかを考えさせる。
  8. 本文の構成を図にまとめる。思判表〔学習のポイント1〕
まとめと発展
  1. 作者は「伯楽」や「千里馬」の話に例えて何を言おうとしているのか話し合う。思判表 主態〔言語活動1〕
    誰を、何を批判しようとしたのかを考えさせる。導入で触れた彼の境遇などをあわせて考えるとよい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
春夜宴桃李園序
展開
  1. 対句の妙を味わい、理解させる。
  2. 本文に現れた李白の人生観を理解させる。
  3. 『おくのほそ道』の冒頭部分を比較読みさせる。
教材の詳細
深い学びのために
  1. 範読に従って繰り返し音読する。
    指導者の範読、指名読みを繰り返して、読めない漢字などを確認させる。また、音読によって文章のリズムを味わわせる。
  2. 一文ずつ解釈していく。知技
    予習の段階で書き下し文を書かせ、授業でその疑問点を確認するように指導する。
  3. 四字句・六字句を摘出させ、その布置配列を検討し、それがどのような表現効果を見せているかを考える。思判表〔学習のポイント1〕
    四六体の修辞について、その斉整美や音調美を、他の例をあげて補説する。
  4. 「浮生若夢」と断じた李白は、その悲しみを払拭するため、どのように対処しようとするのかを考える。
    快楽として、景色の美・肉親との歓談・美酒等と共に、詩作が挙げられていることに注意させる。
まとめと発展
  1. 松尾芭蕉『おくのほそ道』の冒頭部分と比較して、気づいたことを発表する。知技思判表主態〔言語活動1〕
    板書例

    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
名月――八月の詩
導入
  1. 漢詩文の表現の特色について学び、漢詩文に親しむ。
  2. 月に関する文学作品を調べる。
  3. 漢詩(漢文)と和歌(古文)における、月の描かれ方や作品の背景について、共通点と相違点を考える。
教材の詳細
学習のポイント
  1. 作品全体を通読する。
展開
  1. 月を見て遠く離れた人や場所を思う文学作品にはどのようなものがあるか、調べる。知技思判表〔学習のポイント1〕
    百人一首から月の出てくる歌を取り上げさせて、この問いに当てはまるかどうかを考えさせてもよい。漢詩や和歌などの伝統的な文学作品に限定せず、生徒に馴染みのあるラノベやアニメ、ゲーム、映画、ドラマのシーンなどを広く自由に紹介させてもよい。
  2. 漢詩(漢文)と和歌(古文)で、月の描かれ方や作品の背景にどのような共通点と相違点があるか、五六ページ「単元の言語活動3」も参考にして、比較する。知技思判表〔学習のポイント2〕
    月に対する見方、作者の社会生活、両国の地理感覚と自然環境の違いなどに目を向けさせる。
まとめと発展
  1. テストを実施する。
    テスト

    原文
単元の言語活動4 漢詩漢文の表現の特徴をつかむ
導入
  1. 漢詩文の表現の特色についてまとめさせる。
  2. 漢詩文の日本語・日本文学への影響を考察させる。
活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
    活動の目的を説明する。
展開
  1. 漢詩らしい表現の特徴について考える。知技
    ① この単元の漢詩から、漢詩らしいと感じられる句もしく聯を一つ選ぶ。
    ② 選ばれた句(聯)について、なぜ漢詩らしいと感じられるのか、この教科書に掲載されている和歌と比較しながら発表し、話し合う。
  2. 漢文特有の言い回しや比喩の特徴について考える。知技
    ① この単元の漢文から、漢文らしいと思われる言い回しや比喩を一つ選ぶ。
    ② 選ばれた言い回しや比喩の中に現代日本語の実用文や論説文に取り込まれているものがあるか、話し合う
  3. ❶を踏まえて、書き上げた人物紹介文を、推敲する。
まとめと発展
  1. 漢詩や漢文の表現方法が日本語・日本文学にどのように生かされているか、あるいはどのように異なっているか、この教科書掲載の漢詩の和訳(一四八ページ・一五〇ページ)も参考にして、まとめて発表する。知技思判表主態
    ① 生かされている点と異なっている点について、一つずつ例をあげる。
    ② あげられた例を分類して、漢詩や漢文の表現の特徴について、図表にしてまとめ、発表する。
  2. 振り返りシートに記入させる。

思想

論語
論語 学問
論語 政治
論語 人生
論語 まとめ
慎思録
笑話出思録
知るということ
単元の言語活動5 『論語』の言葉を今に生かす
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目次
指導上の重点目標 学習活動
論語
導入
  1. 我が国に大きな影響を与えた『論語』を読み、そこに現れている孔子のものの見方・考え方を理解させる。
  2. 『論語』を学ぶことによって、自己のものの見方・考え方を豊かにする。
  3. 『論語』の各章から好きな一章を選び、そこに示されている孔子の学問観・政治観・人生観について、話し合ってまとめる。
  1. 孔子や『論語』について知っていることを発表する。その後、指導者の補足を理解する。
    「論語」学習の動機付けとする。
  2. 「春秋時代」の概略を理解する。
    「春秋時代」の概略をまとめたプリントを事前に用意して説明する。
論語 学問
展開1
  1. 孔子の学問観の特徴を理解させる。
  2. 学問の喜びと主体的努力の大切さを理解させる。
    教材の詳細
    【子曰、「学而時習之、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
    範読をよく聞くよう注意を促す。生徒がメモをとれるくらいの速度とする。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
    大きな声を出すよう指導する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
    漢和辞典は必ず持参させる。
  5. 「人不知」とはどのようなことを言っているかを理解する。
    誰が何を知らないのかを理解させる。
  6. 孔子の学問に対する「⒜喜び、⒝楽しみ、⒞態度」について理解する。
    この章が、三文から成り立ち、順に⒜・⒝・⒞に対応していることに気づかせる。
  7. この章の孔子の学問観を整理し、話し合う。
    「学而時習之、不亦説乎。」から、この章の孔子の学問観について話し合わせる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
    意味を考えながら音読させる。
展開2
    【子曰、「温故而知新、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 孔子が考える「師」の資格として必要な態度とは何かを理解する。
    孔子の学問観の一つであることを理解させる。
  6. この章の孔子の学問観を整理し、話し合う。
    自由に意見を出させる。
  7. 四字熟語「温故知新」の現代日本語における意味・用法について調べる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
    意味を考えながら音読させる。
展開3
    【子曰、「学而不思則罔。…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 対偶(対句)表現を理解する。
  6. 孔子がどのような状態を「罔」、「殆」としたか。その理由を「学」と「思」との関係で理解する。
    この章を対偶(対句)表現に注意して文脈を丁寧に吟味させる。
  7. この章の孔子の学問観を整理し、話し合う。
    前問⑥の解答をもとに、この章の孔子の学問観について話し合わせる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開4
    【子曰、「由、誨女知之乎。…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「由」について理解する。
  6. 「知」について理解する。
    「『知』と『不知』とをどうすることが『知』だと言っているか。」というヒントを与えて考えさせる。
  7. この章の孔子の学問観を整理し、話し合う。
    「知之為知之、不知為不知。」をもとに、この章の孔子の学問観について話し合わせる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開5
    【子曰、「不憤不啓。…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。知技〔言葉と表現1〕
  5. 「一隅」「三隅」はどのようなことを比喩しているかを理解する。
  6. 孔子の口調を理解する。
    孔子は、その真意を理解させるために、どのような口調で語ったかを話し合わせる。
  7. この章の孔子の学問観を整理し、話し合う。
    「憤」と「啓」から、この章の孔子の学問観について話し合わせる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開6
    【子曰、「譬如為山。…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「吾」を⒜「その人自身」、⒝「孔子自身」とした場合ではその現代語訳がどのように違うかを理解する。
  6. この章の孔子の学問観を整理し、話し合う。
    「未成一簣止吾止也」「雖覆一簣進吾往也」から、この章の孔子の学問観について話し合わせる。
  7. 「九仞の功を一簣に虧く」という言葉の意味を理解する。
    国語辞典・漢和辞典を用いて調べさせる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
まとめと発展
    〈﹇学問﹈六章のまとめ〉

    板書例
  1. [学問]六章から、孔子の学問に対する態度や方法をまとめ、それについての各自の意見を発表する。思判表〔学習のポイント2〕
    [学問﹈六章のそれぞれのキーセンテンスを整理し、そこから孔子の学問観をまとめ、それについての意見を発表させる。
  2. [学問]六章のまとめとして各章を一斉読みする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
論語 政治
展開7
  1. 孔子の「徳」を柱とした政治観を理解させる。

    教材の詳細
    【子曰、「為政以徳、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. この章での「徳」の意味を理解する。
  6. ⒜「北辰」・⒝「衆星」はそれぞれ何を例えているかを理解する。
  7. この章の例え話で孔子が主張しようとしたことを理解する。
    前問⑥の解答をもとに、孔子の政治論はどのようなものかを考えさせれば、この例え話の意味を理解させられよう。
  8. この章の孔子の政治論を整理し、話し合う。
    「為政以徳」から、この章の孔子の政治論について話し合わせる。
  9. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開8
    【子曰、「道之以政、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「政・刑」による政治と「徳・礼」による政治の違いを理解する。また、それぞれは「民」にどのような態度をとらせることになるのかも理解する。
  6. この章の、孔子の政治観を整理し、話し合う。
    「前問⑤より、孔子はなぜ『徳・礼』の政治を目指したと思うか。あなたたちは、孔子の理想の政治をどう考えるか。」というヒントを与えて話し合わせる。
  7. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開9
    【子貢問政。子曰、「足食、足兵、…】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 孔子が「三者」のうち、一番大切にしているものは何かを理解する。
    孔子の最後の言葉「民無信、不立。」に注意させる。
  6. 「自古皆有死。」の口調について話し合う。
    前文の「去食。」との関連で考えるか、後文の「民無信、不立。」との関連で考えるかで、その意味合いが違ってくることに注意させる。
  7. 何が「不立」のかを理解する。
  8. この章の孔子の政治論を話し合う。
    国家存立基盤を「信頼」に置く孔子の政治論について、それに対する各自の意見を話し合わせる。
  9. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開10
    【季康子問政於孔子。…】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「季康子」について理解する。
    指導者の補足が必要。
  6. 「子」は誰を指すかを理解する。
  7. 「敢不…」と「不敢…」の読み方・意味(現代語訳のしかた)の違いを理解する。
  8. この章の、孔子の政治観を整理し、話し合う。
    「政者正也。」から、この章の孔子の政治論を話し合わせる。
  9. この章のまとめとして一斉読みをする。
まとめと発展
    〈[政治]四章のまとめ〉
    板書例

  1. [政治]四章から、孔子が政治において重要だと考えていたのはどのようなことかをまとめ、それについての各自の意見を発表する。思判表〔学習のポイント3〕
    [政治]四章のそれぞれのキーセンテンスを整理し、そこから孔子の政治論をまとめ、それについての意見を発表させる。
  2. [政治]四章のまとめとして各章を一斉読みする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
論語 人生
展開11
  1. 孔子の生き方の特徴を理解させる。
  2. 「志学」「恕」「直」などを理解させる。
    教材の詳細
    【子曰、「巧言令色、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「巧言令色」はなぜ「仁」の徳に背くものなのかを理解する。
    「巧言」の具体例を考えさせ、それがなぜ「仁」の徳に背くことになるのか考えさせる。
  6. 孔子の人間関係に対する考え方より、この章の孔子の人生観や人間観について整理し、話し合う。
    前問⑤の解答より、「仁」の徳を中心とした人間観や人生観について、どのように考えるかを話し合わせる。
  7. 「巧言令色」の現代日本語における意味を調べる。
  8. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開12
    【曽子曰、「吾日三省吾身。…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「三省」の内容を箇条書きにしてまとめる。
  6. この章に示された曽子の人生観について話し合う。
    反省する三点が、いずれも他者との関わりにおける自己の誠実さであることに注意させたうえで、自由に話し合わせる。
  7. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開13
    【子曰、「吾十有五而…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「不惑」とあるが、どのような迷いがなくなったのかを理解する。
  6. 「天命」の二つの意味を理解する。
    漢和辞典を用いて調べさせる。
  7. 孔子の述懐より、自己修養の最終目的は何かを理解する。
  8. この章から生まれた、年齢を表す熟語を整理する。知技〔言葉と表現2〕
  9. この章の孔子の人生観や人間観を整理し、話し合う。
    孔子は、知識や判断力だけでなく、さらに自己修養をして仁の徳を身につけることが大事だという。この観点をもとに、孔子の人生観や人間観について話し合わせる。
  10. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開14
    【子曰、「知之者不如好之者、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「知之」「好之」「楽之」の意味するところを理解する。
    「知」は、知的に理解すること。「好」は、愛好すること。「楽」は、対象と一体となって楽しむこと。境地が段階的に進んでいることを理解させる。
  6. この章から窺われる孔子の人生観について話し合う。
    前問⑤の解答をもとに、この章の孔子の人生観について自由に話し合わせる。
  7. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開15
    【子在川上曰、「逝者…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 孔子の口調について話し合う。
    「川の流れをどのような比喩と捉えるかで二とおりの解釈が考えられる。」というヒントを与えてから考えさせる。
  6. この章の孔子の人生観や人間観を整理し、話し合う。
    前問⑤の二とおりの解釈それぞれをもとに、孔子の人生観や人間観について話し合わせる。
  7. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開16
    【葉公語孔子曰「吾党…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「葉公」について理解する。
  6. 正直ということについて、「葉公」と孔子の考え方の違いを整理し、それぞれの正当性を理解する。そのうえで、この章の孔子の人生観や人間観を話し合う。
    葉公の「其父攘羊、而子証之。」という言葉と、孔子の「父為子隠、子為父隠。」という言葉を比較させ、その後、それぞれの立場からの正当性を理解させる。そのうえで、この章の孔子の人生観・人間観を話し合わせる。
  7. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開17
    【子貢問曰、「有一言而…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「子貢」について理解する。
  6. 「己所不欲」とはどうのようなことかを理解する。
  7. この章で、孔子の言う一生守っていくべき心がけとは何かを理解する。
  8. 「恕」より、この章の孔子の人生観や人間観を整理し、話し合う。
  9. この章のまとめとして一斉読みをする。
展開18
    【子曰、「過而不改、…」】

  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文を完成させる。知技
  4. 現代語訳する。
  5. 「過」とはどういう意味か。「悪」との違いで説明する。
  6. 孔子はどのようなことを本当の「過」と言っているのかを理解する。
  7. 孔子の「過」に対する考え方を話し合う。
    自由に意見を出させる。
  8. まとめとして一斉読みをする。
    意味を考えながら音読させる。
まとめと発展
    〈[人生]八章のまとめ〉
    板書例

  1. [人生]八章から、孔子の人間の生き方に対する考え方をまとめ、それについての各自の意見を発表する。思判表〔学習のポイント4〕
    [人生]八章のそれぞれのキーセンテンスを整理し、そこから孔子の人生観や人間観をまとめ、それについての意見を発表させる。
  2. [人生]八章のまとめとして各章を一斉読みする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
論語 全体のまとめ
まとめ
    深い学びのために
  1. [学問][政治][人生]の各章から、それぞれ好きな一章を選び、そこに示されている孔子の学問観・政治観・人生観について、話し合ってまとめる。思判表主態〔言語活動1〕
  2. 最も印象に残った章を暗唱する。〔学習のポイント1〕
慎思録
導入
  1. 『論語』伝来以降の受容の歴史と、江戸時代の儒学の展開の概略を理解させる。
  2. 学問における思索の重要さを理解させる。
  3. 論の展開における引用の効果を理解させる。
    教材の詳細

    深い学びのために
  1. 貝原益軒について理解する。
    脚注を用いながら適宜補足する。
  2. 日本における『論語』の受容について概観する。知技
    日本における『論語』の受容史について簡単にまとめたプリントを用意する。
展開
  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
    生徒がメモを取れるくらいの速度とする。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文をノートに書く。知技
    一人一人が正確な書き下し文が書けているか、机間巡視しながら確認する。
  4. 現代語訳する。〔言葉と表現1〕
    脚注を参考にしながら現代語訳させる。
  5. 本文を三段落に分け、それぞれの要旨をまとめる。思判表〔学習のポイント1〕
    板書例
まとめと発展
  1. 孟子の言葉と『論語』為政篇の言葉の引用が、論理の構成において果たしている役割果について理解する。知技思判表主態〔言語活動1〕
    孟子の言葉と『論語』為政篇の言葉からの引用が、その前後の文とどのような関係にあるかを考えさせる
  2. この文章における最も重要な言葉はなにか発表する。思判表〔学習のポイント2〕
    本文中に「思」の字が頻出することに着目させる。また、「故」「其益大乎哉」などの表現に着目して、文章構成の面から考えてもよい。
  3. 全体のまとめとして一斉読みをする。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
笑話出思録
導入
  1. 江戸時代における『論語』受容の概略を理解させる。
  2. 『論語』の語句を転用した当意即妙のやり取りの面白さを理解させる。
    教材の詳細

    深い学びのために
  1. 日本における『論語』の受容について概観する。
    日本における『論語』の受容史について簡単にまとめたプリントを用意する。落語や川柳の例を示して、江戸時代には知識人層だけでなく庶民の間にも浸透していたことに言及するとよい。
展開
  1. 本文の黙読。その後、範読を聞く。
    生徒がメモを取れるくらいの速度とする。
  2. 一斉読み。その後、指名によって音読する。
  3. 本文の書き下し文をノートに書く。知技
    正確な書き下し文が書けているか、机間巡視しながら確認する。
  4. 現代語訳する。
    脚注を参考にしながら現代語訳させる。
  5. 儒家の人物像について、僧への発言を手掛かりに話し合う。
    僧を「爾」と呼んでいる点や、お経を「夷狄虚誕之言」と決めつけている点に注目させる。
  6. 僧の人物像について、儒家への対応に着目して話し合う。
    「完爾而忽止誦仏経…」の一文を手掛かりに考えさせる。
まとめと発展
  1. この話の面白さはどこにあるか話し合い、発表する。知技思判表主態〔学習活動のポイント1〕、〔言語活動1〕
    板書例
    「鮮矣仁」という言葉の転用だけに着目するのではなく、儒家と僧の人物像も踏まえて考えさせる。
  2. 「完爾」の「爾」のように、状態を表す接尾辞を、ふだん使用している言葉から探し、漢和辞典などで確認する。知技〔言葉と表現1〕
  3. 全体のまとめとして一斉読みをする。
    意味を考えながら音読させる。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    語句・句形問題

    原文
    白文
    訓読
    現代語訳
    学習課題ノート
知るということ
導入
  1. 日本における『論語』の受容を理解させる。
  2. 本文に即して筆者の主張を読み取らせる。
  3. 『論語』の「之を知るを之を知ると為し、…」という言葉が、現代社会においてどのような意義を持つと考えられるか、本文を参考にして話し合わせる。
    教材の詳細

    学習のポイント
  1. 孔子や「論語」について知っていることを発表する。知技
    中学校で学習した孔子や「論語」について知っていることを発表させ、共有させる。「思想 論語」(P一六六~一七一)で学んだことを発表させても良い。
展開
  1. 本文の黙読。
    段落ごとに分けて音読させても良い。
  2. 二つの論語の章句について書き下し文を通じて理解する。
    本文で扱っている『論語』の章句は、「単元4 思想 論語」(P一六六~一六七)で学んだものだということを再度理解させる。
    板書例
  3. 孔子の学問観(学問に対する態度や方法)を整理し、話し合う。思判表
    知識が広がり習熟して深まっていくことは、とても嬉しいことであることや、知っていることと、知らないことがわかるということは、現在の学びとも共通していることを理解させる。
  4. 作者が本文で伝えたかったことはどのようなものであったか、理解する。思判表〔学習のポイント1〕
    本文から、知るということは、逆に何を知らないのかということを知ることになる点、孔子は仁の徳を重視したのであって、理性的な認識だけを無条件に貴んでいるのではない点を理解させる。
まとめと発展
  1. 『論語』の「之を知るを之を知ると為し、…」という言葉は、現代社会においてどのような意義を持つと考えられるか、本文を参考にして話し合う。主態〔学習のポイント2〕
    現代の情報社会では何を知るべきか、あいまいなことに迷わされないで正確な情報を選択することが重要である点をしっかり理解させる。
    テストを実施する。
    テスト

    原文
単元の言語活動5 『論語』の言葉を今に生かす
導入
  1. 『論語』を学ぶことによって、自己のものの見方・考え方を豊かにする。
  2. 日本における『論語』の受容を理解する。
  3. 『論語』を引用しながら自己の主張をまとめる。
活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
    活動の目的を説明する。
展開
  1. 『論語』の語句を生かした主張を考える。知技
    ①『論語』の文章の中から心に響いた一文または一句を選び、それによってどのような主張をするかを考える。
    ②選んだ『論語』の語句について、出典の文脈を離れて、新たに意味を付け加えることができるかどうか考える。
  2. 論旨の展開と引用との関係を考える。
    ①A『慎思録』とB『笑話出思録』を読んで論旨の展開と引用との関係の違いを確認し、自分の執筆する文章では、AとBのどちらのタイプを選択するのか検討する。
  3. 文章の構成を考える。
    ①引用する『論語』の語句と述べたい主張をそれぞれ別のカードや付箋に書き出し、さらに導入・展開・結論の各部分の内容を短文にしてカードや付箋に書き出す。
    ②短文を書き付けたカードや付箋を並べ替えながら文章化する内容を取捨選択し、文章の構成を考える。
    ③各自が出来上がった構成案を報告する。
    ④他者の発表を参考に、自分の作成した構成案を再考する。
まとめと発展
  1. 『論語』の語句を活かして、主張を文章にまとめる。思判表主態
    ①構成案に従って、自己の主張を文章にまとめる。
    ②引用した『論語』の語句と主張がかみ合っているかを確認し、主張の展開により効果的な引用となるよう推敲する。
  2. 振り返りシートに記入させる。

明治期の文語文と口語文

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 文体や文章の変遷をたどることを通して、我が国の言語文化に対する理解を深めさせる。
  2. 明治期の文語文と口語文を読み、さまざまな文体の特徴を学ばせる。
  3. 古典編・漢文編の学習と合わせて、和文脈・漢文脈の延長線上に近代の文体・文章が成立していることを理解させる。
  1. 「〔参考〕明治期の文語文と口語文」(一七七ページ)を通読する。知技
展開
  1. 樋口一葉「大つごもり」(一七七・上14~一七八・上15)を通読する。知技思判表
    教材の詳細
  2. 北村透谷「我牢獄」(一七八・上16~一七九・上4)を通読する。知技思判表
    教材の詳細
  3. 清水豊子「敢て同胞兄弟に望む」(一七九・上5~下12)を通読する。知技思判表
    教材の詳細
  4. 三遊亭円朝「怪談牡丹灯籠」(一七九・下13~一八〇・上16)を通読する。知技思判表
    教材の詳細
  5. 二葉亭四迷「新編浮雲」(一八〇・上19~下20)を通読する。知技思判表
    教材の詳細
    序文で触れられている各作家の文体の特徴を理解したうえで、各作品を通読させる。音読や範読などを通して音声から文体の特徴を感じさせるのもよい。
まとめと発展
  1. 各文章の文体の特徴をまとめる。主態
 

羅生門芥川龍之介

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 小説を虚構として捉えさせる。
  2. 作品を全体として大づかみに捉えさせる。
    導入の問い
  1. 小説という文学ジャンルについて学ぶ。知技
    「虚構」の役割を明確にする。
  2. 芥川龍之介とその作品について、知っていることをあげる。
    教科書の作者紹介の範囲でとどめる。
  3. 全体を通読して、第一次の感想をメモする。疑問点や印象の強い点をあげる。
    作品の印象の傾向をとらえる。通読にはCD教材の利用も考える。
  4. 全体の構成を考えて、段落分けをする。思判表
    場面の転換箇所に注意を促す。
展開
    板書例
  1. 舞台と主人公の状況をはっきりさせる。
  2. 主人公の心理の問題点をつかませる。
〈第一段〉(初め〜P一八六・6) 
発問例と語句の研究
  1. 作品世界の社会状況、主人公の人物、状況をまとめる。
    地図、古典作品などの資料を生かす。
  2. 舞台である羅生門の雰囲気をつかむ。
    復元写真によりながら、本来の偉容と作中の荒廃を対比する。
  3. 主人公である下人の心理の中心点をつかむ。思判表
    追いつめられた者のためらいに注意させる。
  4. 小説の語り手のあり方に注意する。思判表
    語り手が作者を名乗ることの効果を考えさせる。
  1. 主人公の心理の動きを追わせる。
  2. 舞台効果に注意させる。
  3. 主人公の心理の変化とその理由をつかませる。
〈第二段〉P一八六・7~P一八九・9) 
発問例と語句の研究
  1. 主人公の心理の変化を順を追って整理する。思判表
    「構成」2を参考に、図表化を試みる。
  2. 主人公の憎悪の内容と特徴を考える。
    「雨の夜」「羅生門」という場の雰囲気と関連づける。
  3. 主人公の心理を第一段の主人公の心理と比較する。思判表
    心理の反転、善と悪、ためらいと一途さなどを対比させる。
  4. 舞台である羅生門楼上の空間の意味を考える。
    非日常的な空間が現出することに言及する。
  1. 老婆の論理の要点をつかませる。
  2. 比喩の効果を考えさせる。
〈第三段〉(P一八九・10〜P一九二・4) 
発問例と語句の研究
  1. この段の短編小説としての構成上の役割を考える。
    動的な変化が起こる「転」の場面であることを指摘する。
  2. 主人公の心理の変化とその理由を明らかにする。思判表
    気分が老婆との関係で変化することを踏まえさせる。
  3. 老婆の論理の要点をつかむ。思判表
    二点をあげ、両者の意味をそれぞれ明らかにする。
  4. 老婆に対する比喩表現の特徴と効果を考える。知技
    動物の比喩の効果を考えさせる。
    板書例
  1. 主人公の決断と行動の心理をつかませる。
  2. 主人公のその後を考えさせる。
〈第四段〉(P一九二・5〜終わり) 
発問例と語句の研究
  1. 主人公の勇気の内容を説明する。
    善と悪の方向をもとにまとめさせる。
  2. 老婆の論理が主人公の心理に与えた影響をまとめる。思判表
    老婆の論理を逆手にとって口実に使う点を押さえさせる。
  3. 主人公の最後の行動の意味を考える。
    老婆に対する引剝ぎの意味を考えさせる。
  4. 末尾の一文の効果を考え、主人公のその後を想像する。主態
    下人の人間像の把握を前提にする。
まとめと発展
  1. 全体のまとめをして、主題について考えさせる。
  2. 作家と作品についてまとめさせる。
  3. 読書への展開を図る。
  1. 授業後の感想をまとめ、主題について考える。
    「主題」参照。唯一の正解はないが、単なる思いつきでなく、「論理」に裏づけされた説明を加えさせる。
  2. 「学習のポイント」「言葉の学習」「言語活動」について深めていく。知技思判表主態
    原文
    現代語訳
    品詞分解
    時間との関係で、取り立てて行う作業を選ぶ。ほかは授業で触れたことの確かめとする。言語活動2を行う際には、「羅城門の上層に登りて死人を見る盗人の語」(一九五ページ)を通読させる。
  3. 作者と作品について、必要事項を整理する。
    大正期の文学での位置づけ、歴史物の前期、現代物の後期、出生と自殺などに言及する。
  4. 作者のほかの作品を読み、表現を理解する。思判表
    小説を中心とする読書指導と表現指導を試みる。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

城の崎にて志賀直哉

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 作品の周辺事情について必要事項を理解させる。
  2. 話の展開、大枠をつかませる。
  3. 主人公の人物像や、情景・動植物に関連する心情を理解させる。
    導入の問い
  1. 「城の崎にて」が発表された大正時代と現代の異なっている部分を理解する。知技
    教科書の注釈や写真などを利用しながら、明治から大正時代にかけての風俗(湯治や住居・生活の様子など)、ものの考え方(白樺派へいたる文学史など)を中心に解説する。作家史に触れてもよいが、生徒に先入観を与えないためにも、この時点で「城の崎にて」が志賀直哉の実体験を元にしていることを強調しすぎないように注意する。
  2. 全体を通読し、作品全体が城崎温泉での出来事であることを理解する。知技
    難読文字や新出語の確認(プリントによる事前課題としておいてもよい)と合わせ、作品全体が城崎温泉での出来事であり、主人公が滞在を振り返る形で語られている、いわゆる入れ籠構造になっていることに気づかせる。
  3. 場面分けと並行し、動植物や風景描写を見つけたら、本文中に傍線を引く。知技思判表
    動植物や風景描写の描かれ方に注目させるだけでも良い。「三つの小動物の死」で文章を分けられることに学習者が自発的に気づくことを意図し、ここで「三つの小動物の死」による場面分けは指示せず、時や場所の変化による場面分け(「構成」の項目を参照)程度でとどめておきたい。
展開
    板書例
  1. 周囲の事物の描写方法と、それらから想起した心情を読み取らせる。
  2. 蜂・ねずみ・いもりの三つの死が主人公の心情にいかに関連しているかを理解させる。
  3. 主人公の死生観の変容を読み取らせる。
〈第一段〉(初め~一九八・7)第一節・第二節 
発問例と語句の研究
  1. 主人公の人物像を理解する。
    城崎温泉でおきる出来事や風景を観察し、内省を重ねながら生死についての感想を変容させていく人物像を読み取る。
  2. 「寂しい」「静か」という言葉に注目し、それらが強調する意味の違いについて考える。知技
    傷の治癒の具合によっては致命傷になるかもしれず、城崎温泉滞在時における主人公の状態が、普段以上に他者(電車の事故、あるいは診断した医者)によって「死」を意識させられた「生」であることに気づかせる。また、秋の風景や小さな生き物、祖父や母の死骸など、「寂しい」「静か」と直接関わる風物の持つイメージにも注目させ、それらのもつ効果についても考えさせる。
  3. 「死に対する親しみ」について考える。思判表
    「死に対する親しみ」から、主人公の「死」と「生」の捉え方の違いに気づかせる。主人公にとって「死」が恐怖の対象ではなく、かつ事故に遭ってから身近に感じられる事象になったことに気づかせる。
    板書例
〈第二段〉(一九八・8~二〇〇・9)
発問例と語句の研究
  1. 主人公が蜂の死骸をどのようにとらえたか考える。思判表
    生きている蜂と死んだ蜂の描写の対比から「いかにも」と生(あるいは死)に対する感想を強調している主人公の語りに注目させる。蜂という具体例をもとにして、死生観に関する主人公の考えが具体的・輻輳的に語られていることに気づかせる。
  2. 死んだ蜂に対して感じた「親しみ」を考える。思判表
    蜂の死骸を見て、第一段で「祖父や母の死骸」から連想した死のイメージを改めて想起し、「親しみ」を感じていることに気づかせる。
  3. 蜂の死から感じたことと「范の犯罪」で考えたことが接続する効果を考える。思判表
    「死骸」=「墓の下にいる、その静かさ」が、蜂の死と「范の犯罪」における「殺されたる妻」との二つをつなげていることを気づかせる。ここでも死生観に関する主人公の考えが輻輳的に語られていることを理解させる。
    板書例
〈第三段〉(二〇〇・10~二〇三・5)
発問例と語句の研究
  1. ねずみの一連の動作を見たときの「寂しい嫌な気持ち」について考える。思判表
    死に静かさを感じていた主人公が、殺されまいと全力を尽くして逃げ回っているねずみの姿を見て、死の前にある「苦しい」「恐ろしい」ものをつきつけられたと感じていることを理解させる。
  2. ねずみが「死に到達する」までの苦しみや動騒に関する恐ろしさの実感について考える。思判表
    ねずみも人間もともに死に近い状況でなんとかして生きようともがく点で共通していると、主人公が自分の姿をねずみに重ね合わせて考えていることを読み取らせる。この段階で「学習のポイント1」に取り組んでもよい。
  3. ねずみの様子と比較して主人公が自分の場合をどのように回想しているか理解する。思判表
    もうじき死ぬであろう事を予感させながらも必死にあがいている動騒を恐ろしく思い、同時にその動騒が事故に遭い生きようとした自らの姿に重なることを改めて回想し、語っていることに気づかせる。
    板書例
〈第四段〉第一節・第二節 〈第五段〉(二〇三・6~二〇六・4) 
発問例と語句の研究
  1. 桑の木の描写や、いもりに対する好悪の判断部分から作者の表現の特徴を考える。知技
    風景や状況をどのように描いているかや、文末表現に注目させる。この段階で「学習のポイント3」の前半部分(~抜き出してみよう。)に取り組んでもよい。
  2. 主人公が投げた石がどのような結果をもたらし、それについてどう考えているかを理解する。思判表
    石はいもりを狙うつもりもなく投げられたが、偶然に当たったいもりは死んでしまった。そこから主人公は生死が偶然によって左右されると認識したことを理解させる。
  3. 「生き物の寂しさ」とは何か、そこから主人公はどのようなことを考えているかを理解する。思判表
    主人公は、人間を含んだ動物全てに生き死にがあり、それはそれほど差のないことだと思い至った。「生き物の寂しさ」は、偶然によって生命が支配されていることからは誰もが逃れられない点から考え出されていることや、生と死が「両極のものでなかった」と考えていることを理解させる。
まとめと発展
  1. 文章全体における様々な事物・心情の描写のされ方が与える効果を考えさせる。
  2. 文末表現などの文体の特徴と効果を考えさせる。
  1. 場面分けの再確認をする。主態
    文章全体を貫くテーマとして「死生観」があることを確認した上で、改めて導入③で行った場面分けを考え直させる。
  2. 文章全体の流れから、各段落相互の働きと関係を明らかにし、第一段と第五段の対応について考える。主態
    全ての段落がいもりの死とその後の主人公の感慨の伏線となっていることに気づかせる。また各描写の水準でも、どの描写がどの心情に収斂しているかを確認する。その上で「三週間以上――我慢できたら五週間くらいいたいものだ」と「三週間にて、自分はここを去った」の入れ籠構造に注目しながら、主人公の死生観の変容について考える。この部分に注目してアクティブラーニングを計画してもよい。
  3. 読書指導を通じて作者の著作について学ぶ。思判表
    志賀直哉の経歴や文学史上での業績に注目させる。「参考」の項に掲載された志賀直哉の日記などを利用しながら、志賀直哉の実体験と照らし合わせた読解を紹介してもよい。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

単元の言語活動1 フィクションの特性を話し合う⎯ 小説の世界を観察し、思い切って参加する ⎯

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 小説などのフィクションを通して、私たちは、効果的に常識的な道徳観や認識を問い直していくことが多い。効果的になるのはなぜなのか。構成や描写について、具体例を挙げながら話し合ってみよう。
    活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. フィクションの舞台設定や人物設定に注目する。思判表
    ・『羅生門』と『城の崎にて』の舞台設定について、それぞれどのような点が工夫されているのか、小説の内容を振り返りながら考えさせる。
    ・『羅生門』と『城の崎にて』の主人公(「下人」「自分」)について、小説の始まり近くで示される設定をまとめ、読者にどのような展開を期待させるのか、考えさせる。
  2. 小説の内容と表現のつながりを考える。知技思判表
    『羅生門』と『城の崎にて』について、印象に残った場面や気になる語り口を抜き出し、それぞれの表現の特徴を比較させ、考えさせる。
  3. 『羅生門』と『城の崎にて』の締め括り方は読者に何を投げかけるのか、考える。思判表
    ・『羅生門』の末尾は「下人の行方は、誰も知らない。」であり、『城の崎にて』の末尾は「自分は脊椎カリエスになるだけは助かった。」である。
    ・それぞれの小説がどのような先入観を問い直したのかとかかわらせて、考えさせる。
  4. 小説などのフィクションの効果を考えるための方法として、模擬裁判を行う。主態
    語り手に導かれた読み方を受け取るだけでなく、自分の視点で捉えてみれば、積極的に小説の世界を問い直せるのではないだろうか。そうした読みの実践として、検察官・弁護士・裁判官(陪審員)に分かれ、小説を調書に見立てて、登場人物の言動などを吟味し、原告・被告それぞれに寄り添いながら議論をさせる。
    ①『羅生門』    原告=「老婆」  被告=「下人」
    ②『城の崎にて』  原告=「いもり」 被告=「自分」
まとめと発展
  1. 振り返りシートに記入させる。
 

待つ太宰治

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
    板書例
  1. 「待つ」とはどのような行為か考えさせる。
  2. 物語のかたち(一人称の語り)に注目させる。
  3. 作品全体の内容を大まかに把握させる。
    導入の問い
  1. 二一〇ページの「導入の問い」をもとに「待ちたいもの」を考える。
    生徒に自身に「待ちたいもの」は何かを尋ね、小説のタイトルでもある「待つ」という行為が一般的にどのような意味を含み持つものか考えさせる。
  2. 段落分けを行った後、簡単な感想文を書き、物語のかたち(誰が物語を進行・展開しているのか)を考える。思判表
    まずは作家に還元せず、小説そのものに注目して簡単な感想文を書かせる。また、「待つ」は「私」による一人称小説で、出来事の当事者である「私」の視点で物語が展開することを生徒に伝える。
  3. 小説に描かれた時代背景を理解する。知技
    細部の読解は次の「展開」で行うが、簡単にこの小説の時代背景をおさえておくことが、生徒たちが小説を理解することの一歩になる。たとえば小説の中に時代を表す言葉があるか問いかけるなどして、「大戦争」という言葉に注目させたい。
展開
  1. 「私」の心的葛藤を言い直しや長短の文章から読み取らせる。
  2. 「大戦争」とは何か、その「大戦争」の始まりに「私」が接していることを把握させる。
  3. 「私」の違和感や不安が「大戦争」が始まる前と後でどのように異なるか考えさせる。
  4. 「大戦争」が「私」にどのような影響を及ぼしたのか理解させる。
〈第一段〉(初め~二一〇・2)
  1. 「私」が「誰とも、分からぬ人を迎えに」いくと語り始めたことに注目する。思判表
    「待つ」という行為は一般的に期待を込めた意味合いで用いられること(「導入」で学習済み)を振り返る。また迎えに行くという行為は、たとえ初対面であれ相手がどのような人物かある程度の情報を得たうえで行うものだが、「私」は「誰とも、分からぬ人」(二一〇・1)を迎えるという点に注目する。
    〈第二段〉(二一〇・3~二一二・2)
    発問例と語句の研究
  1. 「私」が語る駅の情景を把握する。
    改札口は、目的地(家路や次の交通手段等)に向けて人々が同じ行動をとる場である。「一様に」(二一〇・6)「脇目も振らず」(二一〇・7)というように同じ動きをする人々と、それを眺める「私」という対置、両者の差を板書などで示したい。
  2. 「私」が人や世の中にどのような感情を抱いているのか理解する。思判表
    「私」が人を恐れる背景には「言いたくもない挨拶」(二一一・2)、「当たらず障らずのお世辞」(二一一・4)、「もったいぶったうそ」(同)が示すように、儀礼的な「世の中」(二一一・6)への違和感がある。それゆえ「私」は違和感を抱く必要のない母との親密な関係性を大切にしていることを把握させる。
  3. 「大戦争」とは何か理解し、「私」の違和感や不安が「大戦争」が始まる前後でどのように異なるかまとめる。知技思判表
    「大戦争」(二一一・11~12)とは具体的に何を指すのか、末尾の「(十七年一月)」を踏まえた上で当時の資料等を用いて立体的に説明する。あるいは、生徒に戦時下の人々がどのような役割を担わされたのか調べさせてもよい。その上で、「大戦争」が始まったことで人との儀礼的なつきあいへの違和感から、戦時体制により画一化されることに対する不安へと「私」の心情が変化していることに注目する。
    板書例
    〈第三段〉(二一二・3~二一三・1)
    発問例と語句の研究
  1. 第一段落で示された「私」の行動を、第三段落とあわせて考える。思判表
    第一段落を振り返り、「誰とも、分からぬ人」(二一〇・1)を迎えに行くという行為の背景に「家に黙って座っていられない思い」(二一二・3)があったことを理解させる。「大戦争」が生活や社会を覆っていくなかで、「私」が得体の知れない焦燥感や不安を抱いていることを指摘する。
  2. 「私」に生じた心的葛藤をまとめる。思判表
    「私」が「期待」や「恐怖」「諦め」「覚悟」(二一二・5~8)と、心の内を次々言葉を置き換えて言い表し、葛藤している様を生徒に認識させたい。また、「窒息する」(二一二・9)という表現からは「私」が大切にしていた日常が「大戦争」に浸食されていく様がうかがえる。
  3. 「私」が抱える孤独感を読み取る。思判表
    「白昼の夢」(二一二・10)、「望遠鏡を逆にのぞいたみたい」(二一二・11)とは、「私」がどのような状態におかれていることを意味しているのか生徒に考えさせる。
  4. 「私」が自分に対して否定的な表現を繰り返し用いている点に注目する。知技
    第三段落では、「けしからぬ空想」(二一二・8)、「大変淫らな女」(二一二・12~13)、「軽はずみな空想」(二一二・14~15)「不埒な計画」(二一二・16)というように、「私」が自分を(自分が考えたことを)否定的に捉える表現が繰り返し用いられている点に注目したい。ここからは、「大戦争」が、個人の考えにも制約を与えるものだということが読み取れよう。
まとめと発展
  1. 「私」が待つものの変遷を追い、その希望の内実について考えを深めさせる。
  2. 「あなた」という呼びかけが持つ可能性を考え、「私」の物語を主体的にとらえ返す視点を身につけさせる。
  3. 言語活動への発展をはかる。
    〈第四段〉(二一三・2~二一三・7)
  1. 「私」が「待つ」ものとして何を挙げているかまとめる。思判表
    これまでも「私」は「誰を待っているのでしょう」(二一〇・11)、「何を待っているのでしょう」(二一二・12)と自ら問いかけているが、この段落では「待つ」ものを挙げては否定して、答え(の候補)がずらされていく点に注目する。
    板書例
    〈第五段〉(二一三・8~終わり)
    発問例と語句の研究
  1. 「私」が「待つ」ものとして何を挙げているかまとめる。思判表
    第四段落と同じく、ここでも「私」は「待つ」ものに思いを巡らせている。ただし注意したいのは、それが第四段落で見せたような否定とは異なり、「もっと和やかな、ぱっと明るい、すばらしいもの」(二一三・8)をより具体的に捉えようとするための模索であるという点である。そしてこれ以降、「私」が誰を/何を待っているのか問わないことにも注目したい。
  2. 「胸を躍らせて待っている」とはどのような様子を表現しているか考える。思判表
    これまで否定的な表現を用いながら語ることの多かった「私」が、「胸を躍らせて待っているのだ」(二一三・10)と言う点に注目する。胸を躍らせるという表現からは、期待や希望を込めて「待つ」様子がうかがえる。先の①に示したように「私」はもう誰を/何を「待つ」のか問おうとはしない。その姿からは、「私」が周囲との違いに不安や孤独を感じて葛藤しながらも「待つ」ことに希望を見出す様がわかる。
  3. 「あなた」に呼びかける意味を考える。思判表
    ここで「私」が語りかける「あなた」(二一三・14)に注目する。第四段落にも「あなた」(二一三・5)は出てくるが、その「あなた」が「私」に声をかけるかもしれない人物に限定されるのとは異なり、第五段落の「あなた」は、「胸を躍らせて待って」(二一三・10)いた何かであるとともに、物語の外にいる「あなた」、つまりこれまで「私」の物語を読んでいた読者をも指し示すような意味を持つだろう。この「あなた」は、物語を外から眺めていたはずが物語に呼び込まれ、「私」が連帯をはかろうとするような効果を含んだ呼びかけであることを生徒に理解させる。
  4. 言語活動1に取り組む。主態
    この物語の語り手が「二十歳の娘」(二一三・13)であることに注目する。「大戦争」は同世代の男性を召集し、戦地へ連れて行った。そして女性も銃後を守る存在として、〈銃後〉や〈報国〉の中に組み込まれ、戦争を後方から支援する担い手であることが求められていた。そうした皆が一つの方向に向かうことを強いられる戦時下において、「待つ」ことをやめない「私」の批評性を理解させたい。
  5. 言語活動2に取り組む。主態
    「「私」の気持ち」は小説を改めて振り返ることで考えたい。「作家の立場」では、検閲(軍部の検閲や出版社の自己検閲)によって表現が制限されるなか、「待つ」の内実を明確に示さないことが、むしろ読者に「待つ」の内実をほのめかす役割を担っているということを生徒に掴ませたい。加えて、ここでは作家紹介の時間を設け、戦時下の太宰治の創作活動を振り返ってみたい。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

うそとパン幸田文

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 作者の人生について理解させる。
  2. 随想的文章の構成について理解させる。
    導入の問い
  1. 作者について理解を深める。知技思判表
    「うそとパン」は幸田文の随想である。幸田文の生い立ちや、その時代背景を踏まえることで、随想の内容をより深く味わうことが可能となる。まずは幸田文自身の人物像を大まかにとらえさせたい。
  2. 本文の構成を整理し、その特徴を理解する。思判表
    現在から過去、過去から現在へと移行する描写の工夫に気づかせる。
展開
    板書例
  1. 「お弁当」の味を決定するものを理解させる。
  2. 「私の若いとき」の状況と心情を把握させる。
  3. なぜ「微笑と強情では、強情が負けるのである」のかを理解させる。
  4. 「この親子の怜悧な、そして温かい気持ち」の内容を読み取らせる。
〈第一段〉(初め~二一五・6)
発問例と語句の研究
  1. 「お弁当」の味が心情と密接に関わることを理解する。思判表
    人間のその時々の感情が、味覚をはじめとする様々な感覚と密接に関わっていることを捉えさせ、それが往々として文学作品に表れていることにも気づかせたい。
    〈第二段〉(二一五・7~二一七・9)
    発問例と語句の研究
  1. 「私の若いとき」の社会状況について理解を深める。知技
    本文の描写を出発点として「私の若いとき」の社会的状況について興味を持たせたい。そして、ただ本文を読むことだけでなく、その時代背景を理解しているからこそより深く読解することができるということにも気づかせたい。
  2. 「私の若いとき」の「私」の個人的な状況を読み取る。思判表
    「私」が弟の面倒を見たり、台所に立ったりとこの時代の女学生の中ではかなり特殊で多忙な境遇であったことに着目させる。また、この経験が幸田文の文学者としての出発点であることにも触れておきたい。
  3. 〈第三段〉(二一七・10~二一九・3)
    発問例と語句の研究
  4. 「微笑」と「強情」の中身を整理し、なぜ「微笑と強情では、強情が負けるのか」を理解する。思判表
    「伸子さん」と「私」の人物像を整理させ、「伸子さん」の「微笑」と「私」の「強情」と、それぞれの根底にある感情を見出し、「私」の強情がなぜ負けたのかを理解させたい。
  5. 「この親子」の「怜悧な」部分と「温かい」部分を整理する。思判表
    「この親子」の「怜悧な」部分と「温かい」部分を整理することで、「私」を救うために必要なのはどちらか一方ではなく、その両方が相互に作用する必要があったことに触れる。多様な人間が共に社会生活を送るうえで、人間には「怜悧な」部分と「温かい」部分のどちらもが必要であることに改めて気づかせたい。
まとめと発展
  1. 「母さんのパン」、「伸子さんのパン」という表現に込められた思いを読み取らせる。
    〈第四段〉(二一九・4~終わり)
    発問例と語句の研究
  1. 「母さんのパン」と「伸子さんのパン」に込められている思いをそれぞれ整理する。主態
    「母さんのパン」と「伸子さんのパン」という表現に込められている思いを整理させ、なぜその二つの呼び方を用いるのか考察させる。
  2. 時代背景等を鑑みて、「私」が「伸子さんのパン」に出会ってから三十年間の間にあったことを類推し、「娘」が二つの呼び方について込めた思いを考える。主態
    幸田文が「伸子さんのパン」に出会ってから三十年間の間にあったことを時代背景などから類推させ、幸田文の「娘」が「母さんのパン」、「伸子さんのパン」という表現を用いる理由を考えさせる。その際、「娘」である青木玉や孫である青木奈緒の文章にも触れさせ、生徒の一方的な想像で終わらないようにしたい。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

写真班梅崎春生

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 作品全体の展開を大づかみに捉えさせる。
  2. 登場人物が置かれた状況や人物像をつかませる。
    導入の問い
  1. 全体を一読し、初読後の印象を共有する。
    平凡な日常を切り取った小品のような導入から、訪問者たちの来訪によって「彼」の静かな休日だけでなく、「彼」が意識すらしてこなかった常識があぶり出され、それらの根拠が脅かされていく。この不穏さとおかしみが同居する作品であることを最初に理解させたい。一読後の第一印象として、訪問者たちと「彼」のそれぞれに対する違和感を表明する生徒も出てくると推測されるが、なぜそうした感想が生まれるのかということそれ自体にも目を向けさせたい。
  2. 「彼」の状況や人物像を捉える。
    状況については、日曜日の日中であること、人物像については、勤め人であり、新居を購入したばかりであること、同居人の有無には言及がないが、おそらく独居していることを押さえつつ、ざっくばらんに意見を交換するなどできればよい。
  3. 物語内時間に着目し、段落分けの根拠を考えながら全体の展開を捉える。思判表
    本文は日曜日の午後のごく限られた時間を描いており、そうした現実的な時間は大きく動かない一方、「彼」の気付きや記憶がストーリーを駆動する力を生み出している。この点に着目して場面展開を考えさせる。
展開
    板書例
  1. 語句の理解から、文意を確認させる。
  2. 人物像を捉え、事件の経過を把握させる。
  3. 実際の時代状況を踏まえ、物語内部の諸設定を理解させる。
  4. 訪問者たちと「彼」とのそれぞれの論理の違いを理解させる。
  5. 「彼」の不安の内実や、その前提となっている事柄を理解させる。
  6. 作中に込められたモチーフの象徴性を理解させる。
〈第一段〉(初め~二二三・3)
発問例と語句の研究
  1. 語句の理解、文意の解釈を進める。知技
    現代日本の住居において、ブザーを見る機会は少なくなっている。ブザーとはどういう形状で、どのような音が鳴るのか、ベルやインターホンのチャイムとどう異なるのかといったことを確認させる。また、茶の間、台所、土間など、この段落に登場する言葉から、「彼」の家や昭和三十年前後の新築住宅に対する理解を促す。
  2. 「彼」の心情の動きを把握する。思判表
    冒頭からブザーの音を「重苦しく」(二二一・1)聞く「彼」の心理や、「腹立ちの対象」(二二一・10)、「えたいの知れぬ狼狽」(二二二・16)の理由などは特に重点的に理解させたい。
  3. 写真班の二人の人物像を捉える。思判表
    顎鬚とイガクリの関係や、顎鬚の発言と態度を踏まえ、二人の登場によって「彼」にどのような不安がもたらされているかを考えさせる。
    板書例
〈第二段〉(二二三・4~二二五・8)
発問例と語句の研究
  1. 写真班の立場を確認する。知技
    「金融公庫住宅資料調査社」(二二三・5)という会社は実在しないが、「金融公庫」や「住宅金融公庫」(二二五・7)を調べさせることで、写真班の二人の背景や、横柄な態度を根拠付けるものについては説明可能になる。
  2. 顎鬚の言う「責任」や「義務」と「権利」の内容を整理する。思判表
    顎鬚たちがなぜ家の写真を撮るのか、家はなぜ撮られねばならないのか、「彼」はなぜ撮影を拒めないのか、といった複数の観点から、顎鬚の主張を捉えさせる。その上で、「あんたはまるまるあんただからだ。ところがこの家はそうではない」(二二五・2)という顎鬚の断定を手掛かりに、住居とそこに住む人との関係や、住むことを可能にする条件についても意見を出し合わせたい。
  3. 「彼」が置かれた状況を理解する。思判表
    この段落では顎鬚たちに一方的に押されている「彼」の姿が顕著だが、その中でも「何か言おうと思う」(二二五・4)と「彼」の意思それ自体は確実に認められることと、一方で「言うことが見つからない」(二二五・5)という不如意な状態にあることを見逃さずにおきたい。
    板書例
〈第三段〉(二二五・9~二二八・8)
発問例と語句の研究
  1. 電気屋とのことを思い出す契機を確認する。知技
    回想の導入として、同一あるいは類似した出来事を書き込むという方法は常套だろう。ここでは玄関で靴を脱ぐという行為が、写真班と電気屋とを結びつけている。
  2. 「彼」の家の規模をつかむ。思判表
    〈第一段〉以上に家の様子が鮮明に描かれるのがこの段落の特徴と言えよう。「十四五坪程度のコマギレ住宅」(二二六・4)、「ベルを取り付けるには家が小さすぎる。」(二二六・10)といった電気屋の言葉から、「彼」の家の様子を改めて確認させたい。
  3. ブザーをめぐる「彼」と電気屋の考え方の違いをまとめる。思判表
    「彼」は来訪者の肉声によって、その性格を見通したいと言うが、電気屋は来訪者の声がけを訪問者に不要な労力を強いるものと見ている。つまり、「彼」はあくまで家の居住者としての観点から述べているのに対し、電気屋は居住者の意図や立場を無視し、来訪者の立場から、かつ、損得という観点によって主張を述べている。電気屋の商売から見れば、この方法は客の主張の論点をあえてずらし、自分の都合を叶えるための手段となっている。これらの点を整理させたい。
    板書例
〈第四段〉(二二八・9~二三〇・15)
発問例と語句の研究
  1. 「彼」が気付いた内容をつかむ。思判表
    「(つまり俺がまごまごと押し戻されてしまうのは――)」(二二八・9)に始まる「彼」の思惟を辿り、家と人との関係をまとめさせる。あわせて、これまでの「彼」に不安をもたらしてきたものの正体が、経済を前提とした所有のシステムにあることにも目を向けさせたい。
  2. 写真班と電気屋の共通点を整理する。思判表
    写真班と電気屋とがともに「彼」の意見だけでなく、存在そのものを半ば無視していること、それが「彼」の発言の核心を酌もうとは一切しない、意図的にコミュニケーションを不成立とするようなやり方によって達成されていることを理解させる。
  3. モリソバの象徴性について考える。思判表
    冒頭以来影を潜めていたモリソバが、〈第四段〉で主要なモチーフとして前景に出てくる。モリソバが「彼」にどのような気持ちを喚起させるかを確認すると同時に、改めて、日曜日の昼にモリソバを食べるという設定の卑近さに目配りしつつ、モリソバが何を象徴するかを考えさせる。仮に日常そのものの象徴とするならば、モリソバが「彼」の口を塞いで声を出させないようにするという結末をどう理解するか、意見を出し合わせたい。
まとめと発展
  1. 全体のまとめをして、主題について考えさせる。
  2. 読書活動、言語活動への発展をはかる。
  1. 作品の主題について考える。主態
    社会生活を送るなかで、当然皆が了解していると普段は意識すらしてこなかった事柄も、実は一定のルールに則って成立している。そもそも、自己を取り囲んでいる他者そのものが、実は了解不可能な存在としてせり上がってくる瞬間もあり、そうした世界に私たち一人ひとりが置かれている。ルールを共有できなければその他者は容易に自己の存在を脅かす。そうした基盤の不確かさと規範のあり方に気付かせる。
  2. 表現上の特色を整理する。知技
    主題にはシリアスな問題も込められているが、一方でこの作品には滑稽さもある。それをもたらす要素をおさえる。作中人物どうしのやり取りのズレもその一つだが、表現にも着目したい。たとえば、この作品には風景描写に心理描写を重ねるタイプのレトリックはそれほど見られないが、「彼」の心内語を丸括弧で括ることで、来訪者たちが勝手に動き回っている脇で、「彼」が内省に耽っていると読むことができる。発話の長短もメリハリが利いており、テンポがよい。こうした作中を流れる時間の速度を乱さないための工夫が、読者を引き込み、滑稽さを誘う。
  3. 作者とその作品に即して読書指導、言語活動への発展をはかる。思判表
    梅崎春生の文学的営為と「市井事もの」を学習させつつ、読書指導においては安部公房「闖入者」やカフカ「城」などを紹介することで、他にも類似したテーマの文学作品が多くあることを示す。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

単元の言語活動2 作家の工夫を意識して文章を書く⎯ 文学が伝えているのは、ストーリーだけではない ⎯

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. 他人からの働きかけが、うれしい場合、あるいは違和感がある場合を思い浮かべて、文章を書かせる。自分で書いてみることで、作家の書き方の工夫を実感させる。
    活動の詳細
  1. 『待つ』を振り返り、一人称の語りの特徴を考える。知技思判表
    「私」は、周囲とは異なる考え方を持っている。それを表す際に、一人称だとどういう点が効果的か考えさせる。
  2. 『うそとパン』を振り返り、『待つ』の一人称との違いを考える。知技思判表
    ・「私」が「 」内の伸子さんの言葉の意図を推測している部分、捉え損ねている部分を抜き出させる。私がそのように推測したり捉え損ねたりしているのは、一人称の視点がどのようなものだからだろうか、考えさせる。
    ・それは、㋐過去の事件当時の「私」の考え方、㋑当時を解説できる大人になった「私」の意識、どちらを優先していることによるか、また、そのことの効果は何か、考えさせる。
  3. 『写真班』のおもしろさはどこにあるか、また、三人称を採用しているのはなぜか、考える。知技思判表
    『写真班』を、漫画にするとしたら、または、コントとして演じるとしたら、どんなものになるだろうか。それを通して考えさせる。
まとめと発展
  1. 他人の働きかけがうれしい場合、あるいは違和感がある場合について、文章のテーマを構想する。主態
    自分の体験でなくても、見聞きしたエピソードや、想像でも構わない。それは、読者にストレートに伝えてよい事柄か、遠回しにするべき事柄か考えさせたうえで、「展開」①~③のいずれかを意識して実際に文章にさせる。
  2. 出来上がったものについて、グループを作り、互いに感想を述べ合う。
  3. 振り返りシートに記入させる。
 

青が消える村上春樹

導入
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まとめと発展
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指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 小説の特徴を理解させる。
  2. 作者について知らせる。
  3. 作品全体を把握させる。
  4. 背景となっている時代状況について理解させる。
導入の問い
  1. 今までに読んだ小説と比べてどういう特徴があるかあげる。知技
    第一印象をあげさせて、この作品の特徴を押さえさせる。唐突な舞台設定に着目させながら、作品の寓意性に目を向けるように促してみたい。
  2. 村上春樹の作品の読書経験を聞き、感想をあげる。
    村上作品の読書経験があるものに感想を求めて、作者を簡潔に紹介する。
  3. 全体を通読して場面や状況を確認し、場面展開を理解する。知技思判表
    語句の意味を確認しながら特徴的な表現を押さえ、場面展開を幾つかに分けさせる。主人公の行動やその理由を押さえることによって四段構成と考えられよう。
  4. 設定や他の人物の言動から作品の背景にある時代状況を理解する。思判表
    ミレニアムという舞台設定や他の人物の言動等から、作品の背景にある時代状況を理解させる。生徒にとってミレニアムは過去の出来事であるが、現代とほぼ変わらぬ社会状況を背景としていることを理解させる。
展開
板書例
  1. 全体を場面展開によって四段落に分けさせる。
  2. 第一段落の内容を、「僕」の言動を押さえながらつかませる。
〈第一段〉(初め~二三六・15)
発問例と語句の研究
  1. 「僕」の行動が徐々に広がっていくさまを段落の区切りとして考える。思判表
    「僕」の行動が自室から徐々に外部へと広がっていく点に注意して、場面展開のあり方を理解させる。青が消えた状況を比喩を多用して表現している点を押さえながら、「僕」の状況、青が消えていく様子、それに対する「僕」の行動を確認させる。
  2. 自分の部屋の中で「僕」がどういう状況に陥ったか、また、その時の「僕」の心理はどういう状況かつかまえる。思判表
    「青が消える」という状況になったときどうするかという発問を中心に、「僕」にかかわる表現を押さえながら「僕」の状況を理解させる。同時に、なぜミレニアムを迎える夜に一人でアイロンをかけているのか、なぜパーティーにでかける気にならなかったのか発問しながら「僕」を規定していた心理状況も押さえさせる。
  1. 「僕」と別れたガールフレンドとの関係を把握し、「僕」の心情を考えさせる。
〈第二段〉(二三六・16~二三八・7)
発問例と語句の研究
  1. 「僕」への対応から見える「彼女」の心情を考える。
    彼女の現在の生活のあり方を想像させる。電話の向こうの彼女の部屋では、賑やかなパーティーの真っ最中である。彼女は「僕」のことなど忘れたように楽しんでいる様子で、青が消えていないかどうかを尋ねるのは場違いであることを理解させる。
  2. 彼女が電話で言ったことから、「僕」をどのように見ているか読み取る。
    会話の表現に注意させて、別れた彼氏である「僕」を、現在の彼女はどう見ているか考えさせる。ここでは「「僕」は(他の人から)どういう人間に見られているのか」が大事なので、彼女の真意についてまで踏み込む必要はないだろう。
  3. 彼女の言葉を「僕」がどう受け止めたか考える。思判表
    彼女に言われて「僕」はどういう気持ちになったのか意見をあげさせる。「僕」に近しい存在であった彼女でも青の消滅を気にもとめていないこと、新しい生活を楽しんでいることが、「僕」の孤立感を際立たせている点に注意させる。
  1. 地下鉄の駅員の言動に注意して、ここでの政治の意味について考えさせる。
  2. 「僕」がひとりで心配していることについて、具体的に考えさせる。
〈第三段〉(二三八・8~二四〇・3)
発問例と語句の研究
  1. 駅員の返答からどういう社会が読み取れるか考える。
    駅員の会話はSF的な近未来社会を思わせるが、ここでの政治のあり方を考えさせる。駅員の反応はいろいろな解釈ができようが、この駅員が属する組織は完全な上意下達式で意思決定がなされていること、そして「僕」が住む社会が近未来的な中央集権体制であることに注意させる。
  2. 「僕」は何について違和感を覚えているのか、それが新しい世紀に入ることとどうかかわりがあるのか考える。思判表
    「僕」の孤独がますます強められ、その疎外感から、新しいこと、未来から目を背けている心理状態になっている点を理解する。他に青を探そうとするが、時計は午後十一時四十五分を指している。新しいミレニアムを祝う人々の歓喜の高まりと正反対の気分にのめり込んでいく「僕」の心理状況に注意させる。
板書例
  1. コンピューターがいう歴史の意味を捉えさせる。
  2. 同様にここでの経済とはどういう意味か考えさせる。
  3. なぜ「僕」は小さな声で言うのか考えさせる。
〈第四段〉(二四〇・4~終わり)
発問例と語句の研究
  1. 「かたちあるものは必ずなくなる」「それが歴史」だとは具体的にどういうことなのか、自分の経験から考える。思判表
    生徒自身の経験を想起させ、身の回りからなくなったものとその代わりにできたものを具体例としてあげさせる。これまであったものが新たなものに乗り換えられることは、社会のどの分野でも見られることである。こうした変化を「進化」「進歩」と捉えて疑わない習性が身についていないかどうか考えさせる。
  2. ここでいう歴史の考えと結びついたかたちで経済も意味づけられている。進歩発展がすべてに優先するとどういう社会になり、そこでの人間はどうなるか想像する。思判表
    新しさがすべてに優先するとどういう世の中になるのか、それだけで人間は生きていけるのか、現在の状況を考えさせる。前項から一歩前進し、物事が新しくなる裏で多くのものが捨てられ、忘れられていくが、それが人間にどういうものの見方を植えつけることになるか考えさせる。進歩発展が歴史であり、経済の原動力だというコンピューターの回答を批評的にとらえさせる。携帯電話やパソコン、あるいは高度経済成長期やバブル経済全盛期の日本社会などの例から考えさせてもよい。
  3. 青の消滅について尋ねたすべての人に冷たくあしらわれた「僕」の心情を考える。「僕」は何にこだわっているのか考える。思判表
    ここでの「僕」は周囲の者とは違って、どういうことを訴えようとしているのかを考えさせる。皆が未来への期待でいっぱいになっている状況の中で、「僕」はひとり青の消滅について思い悩む。また、他の人物との対応などから、「僕」の暮らしている社会全体の仕組みが見えてくる。そこでの「僕」のこだわりとはどういうことか、最後の「僕」の小声の反論を踏まえて考えさせる。
まとめと発展
  1. 主題について話し合わせる。
  2. 読書活動への発展をはかる。
  1. この作品で「僕」が訴えていること、好きな色だったという気持ちを持ち続けるということは、どういうことかを考える。また、1999年大晦日の設定にはどんな意味があるか考える。主態
    作品全体の寓意性について、個人と社会の両面から話し合わせる。何かが好き、愛着があるということは、そのものの変化や喪失を拒む心理とも言える。それは、本文で言われている歴史や経済の概念とは対立する心情でもあろう。また、本作品が1999年の大晦日の夜に設定されているのは、それが最も人々の目が未来に向いている時であるからと考えられるだろう。周囲が日進月歩で変化していく時代状況にあって、新しければよいのかどうか、具体的に考えさせる。
  2. 作者と作品について整理し、代表作を押さえておく。「言葉と表現」1~3について調べる。知技思判表
    「作者」及び「参考文献」の項参照。幾つかの作品の特徴などをあげておく。読書指導としては、代表作だけでなく、エッセーや紀行、翻訳なども併せて勧めたい。また、「言葉と表現」を調べながら、本作品の比喩や独特な描写などをあげさせて、その効果について話し合わせる。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

離さない川上弘美

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. タイトルの言葉の印象から、ストーリー展開を予想させる。
  2. 表現上の特徴に注意しながら、文章を味わわせる。
    導入の問い
  1. 「離さない」というタイトルから、ストーリーを想像する。
    「導入の問い」を参照。「離さない」という言葉が持つ印象や言葉の力の強さを感じさせたい。「離さない」のほか、「離れられない」「離せない」など、それぞれの言葉の持つ印象についても考えさせる。
  2. 擬音語、擬態語、比喩表現などの表現の特徴を捉えながら、全文を通読する。知技思判表
    学習者の実態に応じて、指名音読か、範読かなどを判断する。特徴的な擬音語、擬態語などについて適宜説明する必要があるが、日常のなかで静かに進む異常事態を読み味わうため、あえて演出を避け、淡々と読みたい。
  3. 初読の感想や疑問などをまとめる。
    現代が舞台でありながら、寓話的、幻想的な物語である。多くの学習者は通読後、戸惑いがあることが予想されるが、そのような戸惑いや疑問をそのまま受けとめて感動をまとめさせる。
展開
    板書例
  1. 作者独特の表現を理解させる。
  2. それぞれの登場人物の描写方法の違いをふまえ、人物像を捉えさせる。
  3. エノモトさんと人魚の関わり方から、エノモトさんの心情を捉えさせる。
  4. 「わたし」と人魚の関わり方から、わたしの心情を捉えさせる。
  5. 「わたし」とエノモトさんの人魚への執着と恐怖を捉えさせる。
  6. 「わたし」とエノモトさんにとって人魚がどのような存在だったのかを考えさせる。
〈第一段〉(初め~二四四・上16)
発問例と語句の研究
  1. 「わたし」とエノモトさんの関係を理解する。思判表
    特別に親密ではないが、気軽に部屋の往来があるという微妙な関係性を理解させ、どのような仲の人が、秘密や執着の共有相手になるのか考えさせる。
  2. 桜や花びらの描写にどのような効果があるか考える。知技
    人魚と桜の関係は、全体の構成を踏まえたうえで様々に解釈できる。ここでは桜の表徴や日本文化などには触れず、物語上での印象を相談させる程度に留めたい。
    板書例
〈第二段〉(二四四・上18~二四五・下3)
発問例と語句の研究
  1. 人魚の描写に注目し、その表現効果を理解する。知技
    エノモトさんの外見描写がほとんどない一方で、人魚は詳細に描写されているという違いに注目させる。人魚がリアルに描かれる表現効果として、物語世界が幻想的でありながらも、現実世界の延長として読者が想像することを理解させる。
    板書例
〈第三段〉(二四五・下5~二四九・上14)
発問例と語句の研究
  1. エノモトさんの描写の変化から、人魚への執着を理解する。思判表
    エノモトさんの様子の変化に注目させる。人魚を紹介したり、説明をしたりする場面と、「わたし」に預けてから部屋を走り出す場面での違いを理解させる。
  2. 「わたし」の言葉遣いや態度から、人魚に対する心情の変化を理解する。思判表
    エノモトさんの描写の変化と共に、「わたし」の様子や心情にも注目させる。人魚に執着するエノモトさんと対照的に描かれる部分や、無意識のうちに人魚に魅了されていく部分を丁寧に読み取り、第四段への橋渡しの段落であることを理解させる。
    板書例
    〈第四段〉(二四九・上16~二五一・上12)
    発問例と語句の研究
  1. 人魚から離れられなくなっていく「わたし」と、エノモトさんの葛藤状態を理解する。思判表
    「わたし」の様子の変化に注目させる。またエノモトさんが人魚を海に帰すために迎えに来る場面では、前段と逆の立場になっていることに注意させる。その際、エノモトさんの言動と心情が全く同じではないことを理解させる。
    板書例
    〈第五段〉(二五一・上14~二五三・下15)
    発問例と語句の研究
  1. 人魚を海に帰すまでの心情と、「離さない」という言葉の意味を理解する。思判表
    「わたし」とエノモトさんの言動を比較してまとめさせる。それまで「離れられない」と思っていた「わたし」が、人魚に「離さない」と言われて逃げ出したのはなぜか考えさせ、ここでは主客の入れ替わりが恐怖の内容であったことを理解させる。
    板書例
    〈第六段〉(二五四・上1~終わり)
    発問例と語句の研究
  1. 「わたし」とエノモトさんにとって人魚とは何か考える。主態
    人魚とは、自己を喪失してまでも共に在りたいと願う、あるいは無意識に感じる執着の対象であり、人が何かに魅了され執着する在り方がこの作品の主題の一つであることを理解させる。自己を惹きつけるものがあったかどうか体験を振り返ったり、人間の性質としての執着を想像させたりする。
まとめと発展
  1. 作品の寓意や表現効果について考えさせる。
  2. 日常の読書に進展させる。
  1. タイトルの意味や、桜の描写と効果について考える。主態
    主体として「離さない」ために強さが必要であるなど、本文を根拠に考えさせる。夢オチとも読める桜の意味や効果については、全体の内容を踏まえた上で考えさせる。
  2. 作者の他の作品を紹介し合い、読書につなげる。思判表
    短編集「神様」の作品を中心に、その他作者の作品や、映像化された作品なども紹介し、メディアミックスやアダプテーションの話題にも触れたい。教室の外での読書体験を改めて教室で共有するような指導も積極的に行いたい。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

単元の言語活動3 話し合うと何が起こるか確かめる⎯ あなたにとって大切なものは何ですか ⎯

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 自分だけが大切に思っていること、かけがえがないと思っていることを他人と語り合ったとき、どのようなことが起きるだろうか、確かめてみよう。
    活動の詳細
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
  2. 『青が消える』では「青」、『離さない』では「人魚」のことを、主人公が誰かと語り合ったときの相手のかかわり方はどのようなものであったか、それぞれの作品について考え、比較させる。思判表
展開
  1. 次の項目について、一般的な人間の生活にとって大切だと思う順に、1〜10の順位をつける。
    a家族 b友人 cお金 d仕事 e趣味
    f健康 g教育 h安全 i自然 j (  )
    jは自分で一つ設定させる。
  2. グループを作り、グループ内で順位をつける。その話し合いの過程で分かったことや気づいたことを発表する。主態
    jを一つに絞る必要はない。順位を数値化したり、多数決で決めたりするのではなく、話し合いで決めさせる。
  3. j(   )に、「青」「人魚」が入ったとき、話し合いはどうなるだろうか。そこから、文学作品はどのようなことを表現するのが得意か、考える。知技思判表主態
まとめと発展
  1. 自分だけが、大切に思っていること、かけがえがないと思っていることを一つ挙げる。
  2. ①について、グループで語り合う。語り合うことで、どのようなことが起きたか、確かめる。主態
    優劣、善悪などの判断をせず、共感的に聴くことを心がけさせる。
  3. 振り返りシートに記入させる。
 

和歌

万葉集
古今和歌集
後拾遺和歌集・新古今和歌集
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目次
指導上の重点目標 学習活動
万葉集
導入
  1. 学習の目標を認識する。
  2. 和歌の形式上の特徴を把握する。

  1. 「万葉集」について理解する。
  2. 各作品について解釈・鑑賞する。
  3. 教材の詳細

  1. 本教材での学習事項を確認する。
    (ⅰ)和歌の特質について学ぶ。
    (ⅱ)和歌史を知ることによって日本文化の特色について学ぶ。
  2. 和歌について知っていることを発表する。知技
    和歌が日本人に与えた影響を生徒の身近な事柄から引き出せるとよい。
  3. 「万葉集」の概要を学ぶ。
    プリントや補助教材(国語便覧など)によって、時代・特徴をつかませる。
展開
  1. 各作品を各自筆写する。知技
    筆写は各時限の進行に沿って家庭学習にする。
  2. 各作品を句切れや調子に注意しながら音読する。思判表〔学習のポイント1〕
    範読し、斉唱・独唱させる。句切れや調子に注意してゆっくり読ませる。音読は各作品の解釈・鑑賞時にも取り入れる。
    板書例
  3. 各歌について学ぶ。
    (ⅰ)作品の大意をつかむ。
    予め家庭学習によって現代語訳を考えさせておく。
    (ⅱ)古語の意味・用法や修辞について理解する。(「和歌の修辞」を参照する )〔言葉と表現12〕知技
    重要古語や修辞を中心に、古語辞典などで調べさせておき、指名解答させる。
    (ⅲ)作品に描かれた情景を考える。
    作品の主題を確認し、どのような特徴をもった歌か、自由に発言させる。
    (ⅳ)作品の背景を知り、作者の心情を想像しつつ鑑賞する。〔学習のポイント25〕思判表
    プリントなどによって作品の背景を 明し、鑑賞を深めさせる。
まとめと発展
  1. 「万葉集」の特色について整理する。思判表
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
古今和歌集
導入
  1. 「古今和歌集」について理解する。
  2. 各作品について解釈・鑑賞する。
  3. 教材の詳細

  1. 音読などにより「万葉集」の作品を振り返り、修辞法などを確認する。
    枕詞や序詞が「声の文化」の所産であることを意識させる。
  2. 「古今和歌集」の概要を学ぶ。知技
    プリントや補助教材(国語便覧など)によって、時代・特徴をつかませる。
  3. 「古今和歌集」が平安時代に成立したことを踏まえ、仮名の発明や貴族社会の成立など時代の変化がどのように和歌に影響したか考える。思判表
    仮名の発明により女性が文学活動に積極的に参加したことや、和歌が貴族に必須の嗜みであったことなどを押さえさせる。
展開
  1. 各作品を句切れや調子に注意しながら音読する。思判表〔学習のポイント1〕
    範読し、斉唱・独唱させる。句切れや調子に注意してゆっくり読ませる。音読は各作品の解釈・鑑賞時にも取り入れる。
  2. 各歌について学ぶ。
    (ⅰ)作品の大意をつかむ。
    予め家庭学習によって現代語訳を考えさせておく。
    (ⅱ)古語の意味・用法や修辞について理解する。〔言葉と表現12〕知技
    係り結び・掛詞などの確認をする。
    (ⅲ)作品に描かれた情景を考える。
    (ⅳ)作品の背景を知り、作者の心情を想像しつつ鑑賞する。思判表〔学習のポイント5〕
まとめと発展
  1. 「古今和歌集」の特色について整理する。思判表
    「万葉集」との比較などを取り入れるとよい。

    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
後拾遺和歌集・新古今和歌集
導入
  1. 「新古今和歌集」について理解する。
  2. 各作品について解釈・鑑賞する。
  3. 教材の詳細1

    教材の詳細2


    【全体】
  1. 「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」の特徴を確認する。
  2. 和歌文学の流れを理解する。
  3. 各自任意の歌について、鑑賞をまとめる。
  4. 深い学びのために
  1. 音読などにより「古今和歌集」の作品を振り返り、修辞法などを確認する。
    掛詞は「文字の文化」の時代になって発展したことを意識させる。
  2. 「後拾遺和歌集」「新古今和歌集」の概要を学ぶ。知技
    プリントや補助教材(国語便覧など)によって、時代・特徴をつかませる。
  3. 「新古今和歌集」が鎌倉時代に成立したことを踏まえ、「古今和歌集」以後の和歌の文化の発展の在り方について考える。思判表
    新しい表現を求める過程で本歌取りのような古典摂取が行われたことなどを伝える。
展開
  1. 各作品を句切れや調子に注意しながら音読する。思判表〔学習のポイント1〕
    範読し、斉唱・独唱させる。句切れや調子に注意してゆっくり読ませる。音読は各作品の解釈・鑑賞時にも取り入れる。
  2. 各歌について学ぶ。
    (ⅰ)作品の大意をつかむ。
    現代語訳、重要古語は家庭学習にし、調べさせておく。
    (ⅱ)古語の意味・用法や修辞について理解する。知技思判表〔言葉と表現12〕
    本歌取りについて理解を深めさせる。
    (ⅲ)作品に描かれた情景を考える。 (ⅳ)作品の背景を知り、作者の心情を想像しつつ鑑賞する。思判表〔学習のポイント3 5〕
まとめと発展
  1. 「新古今和歌集」の特色について整理する。思判表
    「古今和歌集」との比較も取り入れる。
  2. 各歌集の歌風・修辞法などについて比較し、特徴をまとめる。思判表
    「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」の特徴が比較できるような表を作成し、穴埋め問題などにするとよい。
  3. 和歌史の流れをまとめる。知技思判表
    板書例
  4. 各自好きな歌を選び、学習した内容を踏まえて鑑賞文を書く。主態
    テストを実施する。
    テスト問題

    漢字・語句問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
 

短歌

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 短歌を身近に感じ、読み取る態度を身に付けさせる。
  1. 国語便覧を使用して正岡子規・与謝野晶子・若山牧水・石川啄木・斎藤茂吉について文学史上の位置と役割を確認する。知技
    国語便覧の要所を生徒に当てて音読させる。文学史の中で近代短歌について意識を喚起させる。
  2. 短歌一首の板書、朗読と分析・読解・修辞法・鑑賞などの例を見て、発表方法を理解する。知技
    子規の「くれなゐの」のように読み慣れない旧仮名遣いの歌を板書し、音読方法を確認し、同時に句切れや語句の調べ方を指示する。
展開
教材の詳細
  1. 朗読することによって短歌を味わう方法を考えさせる。
  2. 近代歌人の作風の特長を理解し、主題をつかませる。
  3. 短歌の背景となる時代や、各歌人の人生認識を把握させる。
  4. 戦中戦後の短歌や前衛短歌・現代短歌を理解し、主題をつかませる。
  1. 二人一組(または班)で、子規・晶子・牧水・啄木・茂吉の五歌人の短歌について、朗読・分析し、読解と鑑賞を発表する。主態
    ・子規の歌について、同音の連続・感動の中心を確認させる。
    ・晶子の歌について「桜月夜」「やは肌のあつき血潮」など、表現の効果を理解させる。
    ・牧水の歌について、「白鳥は哀しからずや」や「寂しさの終てなむ国」に込められた思いを理解させる。また、「白鳥」の色彩感覚について気づかせる。
    ・啄木の歌について、三行表記・句切れ・擬音語・字余りの効果を確認させる。
    ・茂吉の歌について、玄鳥の効果や「ふたつ」と表現している理由を鑑賞させる。また、「~けるかも」という表現について理解させる。茂吉の「玄鳥」と牧水の「白鳥」の色彩とその効果の違いを比較させてもよい。
  2. 「明星」と「アララギ」の歌風の違いを挙げて確認する。知技
    ・プリントを作って、「アララギ」派、「明星」派などの流派について理解させる。
  3. 国語便覧を使用して斎藤史・寺山修司・春日井健・俵万智について文学史上の位置と役割を確認した上で、二人一組(または班)で歌を鑑賞する。思判表
    ・春日井健については、別資料や解説が必要になる場合がある。後出の〔参考〕に三島由紀夫が健を評した文章を掲載した。
    ・史の歌について、色彩感覚や触覚・温度感覚などを確認する。そこから表現される心情を理解する。
    ・修司の歌について、句切れ・戦中戦後での祖国意識を理解する。
    ・建の歌について、句跨がり・倒置法・対句的な表現を理解させる。
    ・万智の歌について、会話表現を使用することには、どのような効果があるか考えさせる。
    ・戦後の自由な文芸活動と現代短歌、その中に前衛短歌があることについて考えさせる。修司の俳句・映画などをモチーフとする姿勢と、建の物語性を取り入れた姿勢を理解させる。また、万智の日常的中での発見と表現方法についても考えさせる。
まとめと発展
  1. 和歌・短歌を言語文化の流れとして理解させる。
  2. 和歌・短歌で使用されている様々な技法について確認させる。
  1. 歌の呼応について理解する。知技
    「学習のポイント」(二七二ページ・上段)の2について確認する。
  2. 本歌取りの効果について理解する。知技
    「学習のポイント」34を実施し、本歌取りや、その伝統について理解させる。
  3. 和歌・短歌における強調の表現についてまとめる。知技
    「学習のポイント」56を実施し、係り結びや助詞によって作者の心情が強調されていることを確認させる。
  4. 和歌・短歌に使われている枕詞を理解し、歌のイメージを広げる。思判表
    「言葉と表現」(二七二ページ・下段)12を実施し、歌のイメージを広げさせる。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

単元の言語活動1折句の技法を用いて、短歌を作る

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 和歌・短歌を言語文化の流れとして理解させる。
  1. 和歌と短歌が言語文化として連続したものであることを確認し、短歌作成のための導入とする。知技
    「単元の言語活動1」の序文を利用し、短歌作成に対する親しみを感じさせる。
  2. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. 「折句」の方法について確認する。
    活動の詳細
  1. 和歌と短歌が、どのようなテーマで歌われているかを確認する。思判表
    1を実施して、和歌と短歌で歌われている内容を確認させる。この時、和歌と短歌を通観する視点を持たせる。また、自身が実作するテーマについても考えを及ばせる。
  2. 歌の技巧について振り返る。知技
    2を実施して、歌の技巧について関心を持たせる。
  3. 歌の技巧の中で、特に折句について理解する。知技
    ・3①を実施し、折句について確認させる。
    ・〔参考〕を利用し、折句の方法が古典作品だけでなく、現代にも利用されていることを理解させる。
    *現代、「折句」は「縦読み」とも言われている。この点を認識させ「折句」を身近に感じさせる。
  4. 折句を使って短歌を実作する。思判表主態
    3②~⑥の手順に従って実作させる。
    *折句にする五音は、最初から一つに絞らずにいくつか候補を挙げ、実作の折は臨機応変に使用させる。
    *万一にも、友人を揶揄・中傷する歌にならないようにあらかじめ注意しておく。
  5. 作成した歌について、互いに鑑賞し合い、意見を聞いて、修正する。思判表主態
    「互いに鑑賞・批評させ、五七五七七のリズムの継承と変化について実感させる。また、修正によって歌がよりよくなっていくことも理解させる。
まとめと発展
  1. 折句を使用して短歌を作る。各自が作成した短歌を互いに鑑賞する。
  1. 各グループで推薦する歌を披露してまとめとする。
    まとめとして友人の作成した短歌を鑑賞し、和歌や短歌についての認識を新たにさせる。
  2. 振り返りシートに記入させる。
 

俳諧

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 俳諧の特質を理解させる。
  2. 季語・切れ字の表現上の効果を確認させる。
  3. 作者のそれぞれの俳風を理解させる。
  4. 教材の詳細

    深い学びのために
  1. 俳諧・作者について知っていることを発表する。知技
    知っている句をあげさせることで、俳諧が今でも親しみやすい表現のジャンルであることを理解させる。
  2. 俳諧の歴史・作者について理解する。知技思判表
    俳諧が、和歌や連歌につながるものであること、芭蕉・蕪村・一茶が江戸時代を代表する俳人であり、それぞれ独自の世界を持つことを、便覧などを活用し確認させる。
展開
  1. 音読し、印象に残ったところを発表する。
    俳諧独特の美しい調べに注意させる。生徒に繰り返し音読させ、好きな句を暗誦させてもよい。
  2. 季語と季節、切れ字、句における「切れ」の位置を確認し、通釈する。〔学習のポイント1〕〔言葉と表現1〕知技思判表
    板書例
    季節に対する考え方の現代とは異なる点、共通する点に注意しながら、日本人の季節感について理解させる。代表的な切れ字「や」「かな」「けり」の果たす役割を理解させる。
  3. 季語の果たす役割について考え、発表する。〔学習のポイント2〕知技思判表
    それぞれの句における季語の果たす役割について考えさせ、作品の理解を深めさせる。
まとめと発展
  1. 印象に残った句を選び、鑑賞する。〔学習のポイント3〕思判表
    「それぞれ句の内には作者が現実に目にしている景もあれば、時空を超えて読み手のまぶたに浮かんでくる〈景〉もある。それらが僅か十七音に凝縮される言葉選びの巧みさ、あるいはそうした作を詠み出した作者の状況、境遇などといった着眼点を与え、多角的な鑑賞を引き出したい。
    テストを実施する。
    テスト問題

    語句・句形問題を実施する。
    漢字・語句問題

    原文
    現代語訳
    品詞分解
    学習課題ノート
 

俳句

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 俳句の基本知識を理解させる。
  2. 俳句の他ジャンルとの違いや、俳句の成立の歴史を理解させる。
  1. 俳句や俳人について知っていることを自由に考えつつ、掲載された句と俳人を確認する。知技
    生徒には自由に発言させる。俳人や俳句、俳句の修辞などなるべく多くあげさせる。
  2. 近・現代俳句史のおおまかな流れと、取り上げてある俳人の立ち位置を確認する。知技
    近・現代俳句の流れや特徴について、大まかな見取り図を理解させる。
    「参考」掲載の資料を参照。
展開
教材の詳細
板書例
  1. 俳句を鑑賞させる。日常の言葉遣いとは違う俳句の省略表現が想像の余地をもたらすことを理解させ、内容を味わわせる。
  2. 正岡子規から高野ムツオまでの二十一句について、それぞれの俳句と俳人の特色を捉えさせる。
  1. 俳句の鑑賞にあたり、以下の要点を理解する。知技思判表主態
    a季語(季題)の働きと句の季節感
    b切れ字・切れ
    c定型・破調・非定型などの音律上の違い
    d語句の意味や働き
    e表現や発想の特徴や工夫
    f描かれた情景や心情
    g言葉にされていないところまで想像した部分を含めて自分はどのような内容の句だと読み取ったか
    hなにがその句を面白くさせているのか、気づいた点や自分の感想をまとめる
    教科書の俳句を例に、上記a~hについて簡単に説明する。
    全ての俳句を設定時間内に丁寧に見ていくことは難しいだろう。各句の鑑賞に入る前に、「深い学びのために」の問を軸にしてあらかじめ資料を配布したり、インターネット上の俳人や俳句の情報を取材させるなどし、宿題としてワークシートやノートに上記a~hについて書かせておくのもよい。
まとめと発展
  1. 全体を振り返り、俳句の特徴や魅力を確認させる。可能であれば生徒に俳句を詠ませてみる。
  1. 全体を振り返り、学習したそれぞれの俳句の特徴や魅力を確認する。可能であれば自分でも俳句を詠んでみる。知技
    「深い学びのために」の問の解答や、各句の解釈・鑑賞を参照しつつ、全体をまとめる。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

単元の言語活動2HAIKUを鑑賞する

導入
展開
まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 俳諧・俳句を言語文化の流れとして理解させる。
  2. 「俳句の英訳」を読んで英語の俳句を鑑賞させる。
  1. 俳諧と俳句が言語文化として連続したものであることを確認する。知技
    二七六~二八一頁の俳諧・俳句や「単元の言語活動2」の序文を参考に、俳諧と俳句が言語文化として連続したものであることを理解させる。
  2. 「俳句の英訳」(二八三ページ)を通読する。
    原文
    英訳する際には、単純に日本語から英語の言葉に置き換えるのではなく、原句の意図を表現する工夫がされていることを理解させる。
  3. 「かれ枝に…」(二七六・2)の句について学習した内容を確認する。
  4. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. 英訳された俳句を改めて日本語に訳し、その違いについて考えさせる。
    活動の詳細
  1. 「俳句の英訳」を読み、ブライスの英訳と日本語の原句との違いを確認する。知技
  2. 英和辞典を使って、ブライスの英訳を日本語に訳し直す。主態
  3. グループを作り、それぞれの日本語訳と、「俳句の英訳」本文中の解釈の共通するところ、違うところを比較し、話し合う。主態
    「俳句の英訳」本文中の解釈は、「秋の一日がとっぷりと夕暮れてきた、ふと気がつくと烏が枯れ枝にとまっている」。
  4. ❸の訳と原句を比較し、十七音の句の中に、文字数以上の表現の広がりがあることを確認する。知技思判表
    助動詞「けり」の働きによることを確認させる。
  5. 和英辞典を使って、ブライスの英訳とは異なる英訳を考える。知技思判表
まとめと発展
  1. 振り返りシートに記入させる。
 

近現代詩

小景異情 室生犀星
およぐひと 萩原朔太郎
永訣の朝 宮沢賢治
汲む 茨木のり子
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目次
指導上の重点目標 学習活動
小景異情 室生犀星
導入
  1. 題名の意図を捉えさせる。
  2. 犀星とその詩の特質について理解させる。
  1. 題名に着目させ、「小景」と「異情」について考える。知技
    「小景」つまり、日常のちょっとした情景に対する、「異情」(感覚の違和感)、ということに気づかせればよい。「異情」という普段聞きなれない言葉の持つ意味を理解させたうえで、自分たちが経験した「異情」の例などを想起させてもよい。
  2. 詩によみこまれた思いに留意し、音読する。知技思判表
    生徒各人が、各編章の「異情」に対して、自由にイメージできるようにする。通読の際には、歴史的仮名遣い、文語表記であることにも留意させたい。
  3. 「教材の詳細」の「作者」の項を読み、室生犀星の詩の特質や詩人について説明する。思判表
    「作者」の項を導入のきっかけにして、犀星の生い立ちについて説明を加えたい。そのうえで、この詩編からは詩人のどのような思いが読み取れるのか考えさせる方向に持っていく。
展開
  1. 詩の構成を理解させる。
  2. 表記や表現の工夫をつかませる。
教材の詳細
  1. 詩編を二つに分ける。思判表
    教科書の指示行数に従えば、5行目までと、それ以降で表現の質が変わるところに着目させる。前半は、詩人にとっての「ふるさと」が描かれ、後半は、それを踏まえての、「ふるさと」を離れる決意が描かれていることに気づかせたい。そのためには3行目「よしや」、5行目「あるまじや」といった、理解しづらい語句については最初に理解させておくことが必要であろう。
  2. 「異情」と「ふるさと」との結び付きを考え、作者が今どこにいるのかを考える。思判表
    繰り返されている、「遠きみやこにかへらばや」に気づけば、今は「ふるさと」にいて、これから故郷を離れ都会に戻る、ということを容易に理解できよう。ただ、その際に、「ふるさと」を愛着しながらも「ふるさと」を離れる矛盾した心情を十分に理解させる。
まとめと発展
  1. 主題を理解させる。
  2. 詩人を理解し、詩人にとってふるさとがどのようなものとして描かれているか理解させる。
  1. どのような感情が描かれていたかを整理し、発表する。思判表
    自己の感情を見つめて、その繊細さや激しさを短い言葉で的確に表現していく詩人の営為に気づくことができるように、整理させたい。
  2. 表記や音韻による効果的な表現を指摘し、その効果について学ぶ。知技
    詩の理解においては、言葉の意味だけでなく、表記や音韻からの理解も必要であることに気づかせる。短く、分かりやすい詩であっても、言葉の表層的な意味の奥には、緻密で、張りつめた言語世界が広がっていることを知らせる。
  3. 「ふるさと」と「みやこ」に抱く思いを理解する。主態
    「ふるさと」も「みやこ」も遠くにあって思うことで、思慕する地となるが、現実には双方とも過酷な地であることに理解が及んでいるか、確認させる。
    原文
    テスト
    学習課題ノート
およぐひと 萩原朔太郎
導入
  1. 詩題を理解させる。
  2. イメージをつかませる。
  3. 理解への手がかりをつかませる。
  1. 「およぐひと」からどのようなイメージが喚起されるか注意しながら朗読をする。思判表
    朗読により、泳いでいるひとの姿を自己体験と結び付けてイメージさせる。
  2. 「およぐひと」の何が描かれているかに注意する。 思判表
    視線が「からだ─二本の手─心臓(こころ)─瞳(め)─たましひ」と移っていることを確認することで構成をつかませる。
  3. 疑問に思った点を出させ、内容への興味を喚起する。思判表
    「心臓」を「こころ」、「瞳」を「め」となぜ読ませているのか、「およぐひとの心臓」がなぜ「すきとほる」のか、「およぐひとの瞳」がなぜ「つりがねのひびき」を聞けるのか等々出てくるとよい。
展開
  1. 詩の構成について理解させる。
  2. 表記や表現の工夫をつかませる。
教材の詳細
  1. 詩の構成を明らかにすること。思判表
    第一行・第二行は見える体の姿態、第三行・第四行は通常の感覚を超えた表現、第五行は見えない「たましひ」が月そのものではない、水面に映った月の影を見るという風に展開していることを押さえさせる。
  2. 疑問に出されたことを取り上げる。特に「心臓」に「こころ」、「瞳」に「め」と読み仮名をふっている点に注目する。知技
    「心臓(こころ)」については、臓器としての心臓と見えない精神を表すこころとを併せて示している。「瞳(め)」については、単純な視覚器官ではなく、通常の感覚を超えたものであることを表そうとしていることを確認させる。
まとめと発展
  1. 主題を捉えさせる。
  2. 詩の世界を広げさせる。
  3. 「およぐひと」から感じ取ったことをまとめさせる。
  1. 日常感覚を超えた表現を含みながら、どのような象徴的な表現によって泳ぎの感覚が深く味わえるか話し合う。主態
    直喩表現の「およぐひとの心臓はくらげのやうにすきとほる」は、水の中に身体を浸したとき、身体が水と同化したような感覚を表現しようとしたものであることを理解させる。
  2. 萩原朔太郎の他の詩を読み、近代詩の先駆的な詩の世界に触れる。思判表
    「およぐひと」と合わせて読ませたい詩は、参考に出した「ありあけ」「春の実体」などである。
  3. 鑑賞文を八〇〇字程度で書く。思判表
    「およぐひと」をどのように読み取り、どのような点が興味深かったのかを書かせて、理解の度合いを評価する。
    原文
    テスト
    学習課題ノート
永訣の朝 宮沢賢治
導入
  1. 題名の意味を理解させる。
  2. 詩の構成を理解させる。
  3. 賢治の詩の世の理解を広げさせる。
  1. 詩題「永訣」の語の意味から、この詩が妹の死を歌ったものであることを知る。知技
    まず、「永訣」という語の意味を伝え、そこに「朝」と続くことで、まさに訣別のときの悲痛な思いを詠んだ詩であるということに気づかせたい。さらに、賢治と妹、トシ(とし子)についての解説を加えることで、より深い理解のための一助としたい。
  2. 範読を通しておおよその場面・意味を理解する。思判表
    範読によって、生徒の多くは、この詩のおおよその場面は理解できるであろう。特に(あめゆじゆ……)の方言のイントネーションに注意させる。
  3. 「わたくし」(賢治)、「おまへ」(妹、とし子)であることを理解する。
    ここで「わたくし」というのが賢治で、「おまへ」が妹、とし子であることはしっかり押さえさせておきたい。また「わたくしのけなげないもうと」「わたくしのやさしいいもうと」という表現から、「わたしたち」が、深い絆で結ばれた兄妹であることもここで理解できるはずである。
  4. ( )内が方言で書かれた妹の言葉であることを理解する。思判表
    ( )内の音は、特に音読によって浮かび上がってくると思われる。範読または生徒自身による音読を通して、それが方言であること、さらに( )が付されていることから、妹の言葉、さらには、賢治自身が想起している妹の言葉であることを気づかせる。
展開
  1. 場面の展開を把握させる。
  2. 表記や表現の工夫をつかませる。
教材の詳細
  1. 場面の移り変わりを理解することで全体の構成を明らかにする。思判表
    時間の推移や、情景描写の場面、心情独白の場面など、場面の違いに気づかせることで全体を六つの場面に分ける(「教材の詳細」の「構成」の項参照)。そのうえで、「……」によって、大きく、前、後半部に分けることができることに気づかせる。
  2. 前半の場面の違いを読み取り、妹の言葉によって変化する、「わたくし」の心の動きを理解する。
    前半部は、「みぞれはびちよびちよふつてくる」「けふ」(現在)に、少し前の出来事の回想が挟み込まれていることを押さえさせる。そのうえで、四度繰り返される妹の言葉、「(あめゆじゆとてちてけんじや)」に着目させ、この言葉が初めは、「わたくし」に、妹自身が渇きを癒すための言葉と理解されたこと、しかし、それが「わたくしをいつしやうあかるくするために」発せられたことに気づかせ、さらにはそれが宇宙とつながる結晶として理解されるようになる、その過程をしっかりと把握させたいものである。またそのような妹の思いが、「わたくしもまつすぐにすすんでいくから」という「わたくし」に生きていく決意を促した点も、併せて押さえさせる。
  3. 後半の場面の違いを読み取り、祈りの深化をつかむ。思判表
    後半部は、現在から未来へ向かう意識が描かれる。「おまへ」と「わたくし」の「ふたつのかけた陶椀」に盛られた雪は、「おまへとみんな」、つまり未来の妹と人々の幸福のための「資糧」とされる。そしてそのためには「わたくしのすべてのさいはひ」を犠牲にしてもかまわないと思うことで、「わたくし」は妹の死の悲しみに堪えることができるのである。また「あんなおそろしいみだれたそらから/このうつくしい雪がきたのだ」という表現からは、恐ろしい修羅から清浄な雪が生み出されるのだという感慨も読み取れることにも注意させる。
まとめと発展
  1. 主題を理解させる。
  2. 「永訣の朝」から感じたことをまとめさせる。
  1. 「みぞれ」「雪」の表現の違いを理解する。知技
    詩全般にわたって、「みぞれ」「雪」がそれぞれどのように捉えられているかを、話し合わせて発表させる。特に、「みぞれ」が「ふつてくる」「沈んでくる」という表現が、賢治のどのような認識と結び付いているかを考えさせる。
  2. 賢治の他の詩編を読み、その世界に触れる。思判表
    トシの臨終を詠んだ他の詩編、「松の針」「無声慟哭」などからも、愛する妹を喪った賢治の悲しみの深さ、そしてそれを表現することへの思いを汲み取ることができる。
  3. 場面の移り変わりを理解することで全体の構成を把握する。思判表
    前半、後半の区分けと、それぞれが三つの場面から成り立っていることへの理解が、詩の読解への重要なポイントになる。
  4. 前半の場面において、妹の言動によって変化する「わたくし」の心の動きを把握する。主態
    前半では、現在の時間系列に、近過去の回想が挿入されているが、その効果も含めて理解できているか、また繰り返される妹の言葉が、「わたくし」にどのような変化をもたらしたか、などを確認させる。
  5. 後半の場面を読み取り、祈りの深化を読み取る。主態
    後半では、独白、妹の姿の想起、そして祈りへと場面が展開するが、それを把握できているのか問う。また「わたくし」がどのように決意しているのかを確認させる。
    原文
    テスト
    学習課題ノート
汲む 茨木のり子
導入
  1. 作者の思いをつかむ。
  1. 私が気付かされたものの内容をまとめる。思判表
    「私の背のび」の意味を明らかにする。
展開
  1. 作品の焦点となる言葉をとらえる。
  2. 人生の指針となる言葉について考える。
教材の詳細
  1. 「初々しさ」の意味するものについて考える。主態
    「大人」になることとの対比で考える。
  2. 決定的な言葉との出会いということについて話し合う。思判表
    作者の生きる姿勢を明らかにする。
まとめと発展
  1. 暗唱し、感想をまとめる。
  2. 作者と作品についてまとめる。
  3. 読者への展開をはかる。
  1. 表現指導の観点から、強く心に響いた作品を暗唱して、その感想文を書く。知技
    詩のリズム感や主題に応じた暗唱を心掛け、印象深い点を掘り下げて感想文をまとめる。
  2. 詩人とその作品について整理する。知技
    文学史的な理解を促す。
  3. 読書指導の観点から、教科書の詩の出典となる詩集を読み通すことで、詩人の詩の傾向を確かめる。知技
    一冊の詩集全体からその詩的世界の雰囲気をつかむ。
    原文
    テスト
    学習課題ノート

単元の言語活動3文語定型詩と口語自由詩を読み比べる

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 「単元の言語活動3」の序文を通読する。
  2. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. 文語定型詩と口語自由詩を読み比べ、それぞれの特微や詩的効果について、話し合わせる。
    活動の詳細
  1. 文語定型詩である室生犀星「小景異情」(二八六〜二八七ページ)を読み、和歌や短歌との違い、また口語自由詩との違いについて、話し合う。思判表主態
    ・教科書掲載の古典詩歌の中から、「小景異情」と同様に故郷への思いを詠んだ作品を探し、どのように詠まれているか、確認させる。
    ・「小景異情」を口語的に書き直し、朗読したときのリズムや内容上の印象、また読後感がどのように変わるか、話し合わせる。
  2. 口語自由詩である宮沢賢治「永訣の朝」(二八九〜二九二ページ)を読み、口語表現や表記上の工夫がどのような詩的効果を生んでいるか、話し合う。知技主態
    ・「永訣の朝」に用いられている平仮名や片仮名、ローマ字などの表記をほかの表記に書き換えた場合、言葉の印象がどう変わるか、確認させる。
    ・「永訣の朝」の特徴の一つに方言の使用があるが、詩歌や芸能において方言が用いられた例を探し、その表現効果について考えさせる。
まとめと発展
  1. 振り返りシートに記入させる。
 

大人にはわからない日本文学史高橋源一郎

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. 題名の「文学史」を意識しながら通読させる。
  1. 題名と内容のつながりを確認しながら読み通す。知技思判表
    生徒に本文を黙読させながら、題名の「文学史」に関する筆者の考え方の独自性について、一般的な「文学史」のとらえ方とどのように異なるかをイメージさせる。同時に、なぜ「大人にはわからない」のかを考えさせる。
  2. 話の展開をつかみ、意味段落ごとに本文の読解をする。思判表
    「構成」を参考にして整理する。第三段落で「『過去』の小説」を「よく知っている友達のような気がした」と筆者が認識したプロセスについて、前後の段落の内容と結び付けながら理解させる。
展開
板書例
  1. 「過去」や「歴史」に関する筆者の考え方とその推移について整理させる。
  2. 筆者が実体験を通じて抱いた「過去」や「歴史」に関する考え方を、生徒自身の体験と照らし合わせながら、類似の体験がないか考えさせる。
〈第一段〉(初め~三〇一・2)
発問例と語句の研究
  1. 「わたし」のビートルズ体験について整理し、「生まれて初めて『歴史』に触れた」と「わたし」が感じた原因について理解する。思判表
    生徒自身の「歴史」に触れた経験を思い浮かべさせながら、なぜ「わたし」が「生まれて初めて『歴史』というものに触れた」と感じたのかを理解させる。
    (1)ビートルズの名曲を聴き、「こんな偉大な人たちと同じ時代に生きていてよかった!」と感じている。
    (2)「学校で受けた歴史教育」における「歴史」と、ビートルズの新曲を通じて実感した「歴史」とのずれに注目させ、その相違点について考えさせる。
〈第二段〉(三〇一・3~三〇四・1)
発問例と語句の研究
  1. 「学校で受けた歴史教育」を通じて形成された「わたし」の「歴史」観について整理し、理解する。思判表
    「学校の歴史教育」の特徴について、本文中の複数の例示をもとに理解させる。
    (1)「過去」=偉大なもの(父親・母親・祖父・祖母・赤ちゃん)、「現在」=つまらないもの(自分)
    (2)「歴史」=時間の不可逆性(「過去」は戻ってこない、触れられない)
    現在自分が受けている「歴史教育」について生徒に考えさせ、どのような特徴があるのかを筆者の見解と比較しながら話し合わせる。
〈第三段〉(三〇四・2~三〇五・9)
発問例と語句の研究
  1. 「わたし」が従来の「文学史」に感じた違和感について整理し、理解する。思判表
    第一段、第二段の内容を受けて、ここで筆者が「文学史」をどのように見て、自分の「文学史」を書くことができるという考えにいたったかを理解させる。
    (1)一般的な「文学史」における「過去」の小説とその評価について、教科書や資料集を用いて生徒にイメージさせる。
    (2)「『過去』なんてないんじゃないかな」、「あまり変わってないんじゃないかな」という筆者の言葉から、従来的な「歴史」認識との相違を整理させる。
〈第四段〉(三〇五・10~終わり)
発問例と語句の研究
  1. 「歴史」とは何かという問題について考える。思判表
    「『歴史』というものは、鑑賞するために壁に掛けられた絵ではありません。」という一文を踏まえながら、生徒自身の「歴史」のとらえ方を見つめ直させる。その際、次の考え方を順に確認させる。
    (1)「歴史」とは「過去」の〈事実〉の集積ではないということ。
    (2)「歴史」とは、それを作る「現在」を基点に作り出される枠組みという一面を有していること。
    (3)「現在」には個々の生徒自身も含まれ、「歴史」の形成に参加しているということ。
まとめと発展
  1. これまでの学習内容を踏まえて、古典から現代までの作品に関する「自分の『文学史』」を作らせる。
  1. 評論全体を読み直し、筆者の「歴史」観、「文学史」観をまとめる。思判表
    筆者の考え方を踏まえることで、古典や漢文、近現代の文学作品を読んだ際に、どのような変化が生じるかを考えさせる。
  2. これまでの学習を総合し、古典から現代までの作品を見渡して自分なりの文学史を作る。知技主態
    それぞれの作品を自分で読み、評価を考え直す過程には論理的な思考力や創造的な読解力、各時代を見渡した批評性が求められる。したがって、「自分の『文学史』を作る」作業こそ主体的かつ総合的な学習となり得ることを理解させたい。
    深い学びのために
    テスト問題
    漢字・語句問題
    学習課題ノート
 

単元の言語活動「自分の文学史」を作る

導入
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まとめと発展
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目次
指導上の重点目標 学習活動
導入
  1. ワークシートと振り返りシートを配布する。
    ワークシート
    振り返りシート
展開
  1. 古典から現代までの文学(詩歌・漢文を含む)の中から、自分が良いと思うものを選び、「自分の文学史」を作る。
    活動の詳細
  1. 古典から現代までの文学(詩歌・漢文を含む)の中から、興味を持ったものを選び、それぞれの作品を読み直して、概要(あらすじ)をまとめる。知技思判表
    三つ以上の文学作品を選ばせ、概要をまとめさせる。
  2. それぞれの作品について、推薦文を書く。思判表
    良いと思う点・自分が引き付けられる点を中心に据えて書かせる。
  3. グループを作り、順番に、自分の選んだ作品とその概要(あらすじ)・推薦文を発表する。知技
    発表後、順番に質問し、作品の内容や良さについて相互に理解を深めさせる。
まとめと発展
  1. 発表と質問を踏まえて、概要(あらすじ)・推薦文について加筆・修正し、各作品にキャッチフレーズをつけ、「自分の文学史」をまとめる。主態
  2. 振り返りシートに記入させる。
 
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